Project/Area Number |
22K09523
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 顕生 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (50909653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 友則 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい准教授 (00631300)
野々村 祝夫 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30263263)
河嶋 厚成 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (50746568)
神宮司 健太郎 大阪大学, 大学院薬学研究科, 特任講師(常勤) (80707571)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | Dアミノ酸 / 尿路上皮癌 / 早期血液診断薬 / Dアラニン / 腫瘍代謝 / 腫瘍免疫 / 腫瘍微小環境 / 血液細菌叢 |
Outline of Research at the Start |
我々は、尿路上皮癌患者の血液内に細菌遺伝情報が存在することを明らかにした。細菌叢解析ツールである16SrRNA解析では細菌の相対量しか評価できず、絶対量評価に課題がある。そこで細菌特異的代謝産物と考えられるD-アミノ酸に着目した。D-アミノ酸を網羅的に解析し、本来生体内にはごく微小量しか存在せず生理活性もないと考えられている特定のD-アミノ酸Aが尿路上皮癌の血中、および癌組織中で有意に上昇していることを発見した。本研究では、尿路上皮癌患者の生体内で有意に上昇している特定のD-アミノ酸Aの生体内での働きを解明し、尿路上皮癌の早期発見や個別化医療を実現する簡便な血液バイオマーカーの開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
血清で測定可能であったDアミノ酸はDセリン、Dプロリン、Dアスパラギン酸、Dアラニンの4種類であった。組織で測定可能であったDアミノ酸は、上記4つに加えてDアスパラギンであった。血清と組織に共通して尿路上皮癌で有意に高値であったのはDアラニンのみであった(血清:p=0.008、組織:p=0.008)。T24、TCCSUPともにHADAを細胞内に取り込むことが示された。Dアラニン添加実験では、増殖能はいずれの細胞株でも亢進された(T24:p=0.0495、TCCSUP:p=0.0495)。浸潤能及び遊走能に関してはT24でのみ亢進された(浸潤能:p=0.0211、遊走能:p=0.0495)。Dアラニン添加・非添加T24の遺伝子発現を解析し、Dアラニン添加により浸潤能・遊走能に関連する遺伝子としてMMP3の発現が上昇していることがわかった(fold change: 1.2、p<0.001)。増殖能に関連する発現変動遺伝子は同定できなかったが、ウエスタンブロット法によりDアラニン添加がmTORのリン酸化を亢進することが示された。臨床検体を用いた検討では、血清Dアラニン値により尿路上皮癌の浸潤度、生命予後のいずれも予測することはできなかった。動物実験においては、MBT2をC3H/HeNのオスマウスに皮下移植して腫瘍の増大速度が変化することが認められた。現在、自然発癌モデルを飼育しながら、Dアラニンを投与中である。尿路上皮癌の診断性能としての側面においては、異なる3つのコホートを用いて、すべてのコホートでAUC0.8程度と高性能な診断性能があることを確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Dアラニン合成酵素は哺乳類の生体内には存在せず、公共データベースを利用した合成酵素探索は困難となってしまった。しかし、Dアラニンの細胞株による機能解析実験は蛍光染色やフローサイトメトリーなど、当初想定していなかった手法により新規に確認することができた。また、RNAシークエンスによりDアラニンが表現型に与える影響の詳細な分子機構の解明も進み、ウエスタンブロット法によりタンパクレベルでの評価も行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
動物実験に関しては、Dアラニンの投与が腫瘍免疫に関与し腫瘍の増殖を制御している可能性が示唆されたため、今後追加で免疫チェックポイント阻害剤との併用効果を検討する予定である。この実験系でポジティブな結果が得られ、その分子メカニズムの詳細が解明されれば、尿路上皮癌治療の新たな候補となりうるデータを得られたため、想定とは異なる結果ではあるが、有意義なデータを得られている。 また、尿路上皮癌の診断性能としての側面においては、異なる3つのコホートを用いて、すべてのコホートでAUC0.8程度と高性能な診断性能があることを確認できており、新規血液診断バイオマーカーとしてはその有効性が確認できたため、次年度中に報告していく予定である。
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