Project/Area Number |
22K09537
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
辻村 晃 順天堂大学, 医学部, 教授 (40294053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 宏光 長崎国際大学, 薬学部, 准教授 (10263310)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 血中亜鉛濃度 / 精液所見 / テストステロン分泌 |
Outline of Research at the Start |
男性力(造精機能、テストステロン分泌能)に関して頻用されているサプリメントの一つに亜鉛が挙げられる。これまでに精漿中亜鉛濃度と精液所見との関連性は報告があるが、血中亜鉛濃度については解析されたものが極めて少ない。これから妊活を開始するブライダルチェック受診患者、およびLOH症状を有する患者を対象に血中亜鉛濃度を測定し、①造精機能との関連性、②テストステロン分泌能との関連性を横断的研究で検討する。さらに、すでに亜鉛サプリメントを服用していた患者をカルテベースで抽出し、その有用性を後ろ向き観察研究で明らかにする。不妊マウス、高齢マウスに亜鉛を投与し、亜鉛の作用メカニズムを検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
少子化が国家的な問題となり、男性不妊症が注目されている。同時に健康志向ブームも重なり、サプリメントの服用が広まっている。男性力(造精機能、テストステロン分泌能)に関して最も服用されているサプリメントの一つに亜鉛が挙げられるが、そのエビデンスは明確ではない。これまでに精漿中亜鉛濃度と精液所見との関連性は報告されているが、血中亜鉛濃度についての解析は極めて少ない。ましてや日本人を対象にした研究は存在しない。そこで、これから妊活を開始するブライダルチェック受診患者、および男性更年期障害症状(LOH症状)を有する患者を対象に血中亜鉛濃度を測定し、①造精機能との関連性、②テストステロン分泌能との関連性を横断的研究で検討した。 精液検査は禁欲期間2-7日、マクラーチャンバーを用いて検査し、LOH症状の評価は各種質問票(Aging male symptoms rating scale、他)を用いて評価する。いずれも、内分泌学的検査(テストステロン、エストラジオール、プロラクチン、IGF-1、DHEA-S、コルチゾール、他)(採血は午前11時までに行う)を行う。 すでに200名以上のブライダルチェック受診患者、および1000名以上のLOH症状を有する患者の血中亜鉛濃度を測定済みである。それぞれにおいて血中亜鉛濃度と精液所見との関連性、および血中テストステロン濃度との関連性を他の因子を含めて解析中である。 なお、動物実験においては、加齢マウス、およびライリッヒ細胞の不全により不妊症を罹患したマウス (Apcmin/+)に対して亜鉛を投与する実験系を構築中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
すでに多数例の患者の血中亜鉛濃度を測定しており、他の因子との兼ね合いも含め、解析が開始できる段階となっている。症例数をどこまで増やすかにより、解析時期が異なるものの、おおむね順調な経過と考えている。一方、動物実験においては、まだ実験モデルの構築中であり、結果を得るにはもう少し時間が必要と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
血中亜鉛濃度と精液所見との関連性については、他の内分泌学的因子や年齢、メタボリックな因子も含めて多変量で解析する。精液量、精子濃度、精子運動率の因子について血中亜鉛濃度との関連性を明確にするとともに、これらの因子を総合的に判断して不良な精液群を割り出し、その予測因子として血中亜鉛濃度が該当するかを確認する。 血中亜鉛濃度と血中テストステロン値との関連性については血中亜鉛濃度を5群に分類し、その低下傾向と、内分泌学的因子の変動パターンをトレンド解析する。 動物実験については不妊モデルを確立した後、亜鉛を投与し、精液所見の改善が認められるかを明確にする。
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