難治性卵巣癌に対する、抗VEGF抗体とB7H3を標的とした併用療法の開発
Project/Area Number |
22K09610
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村上 隆介 京都大学, 医学研究科, 助教 (40782363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷垣 健二 滋賀県立総合病院(研究所), 神経病態研究部門, 専門研究員 (70362473)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | B7H3 / 腫瘍微小環境 / VEGFA抗体 / 卵巣癌 / VEGFA |
Outline of Research at the Start |
本研究はB7H3が癌と間質でどのように誘導されるのかを明らかにし、B7H3を誘導する上流の経路やB7H3自体を標的とすることで免疫抑制因子を除去しうるか、外科切除された卵巣癌組織およびマウスモデルを用いて検証する。現在卵巣癌で適応のある抗VEGFA抗体は樹状細胞を活性化すると報告されており、抗B7H3抗体で免疫抑制に寄与する間質細胞を抑制することに加えて抗VEGFA抗体治療を併用することで、免疫抑制環境を改善するより有効な癌微小環境を標的とした併用療法を開発することが研究の目的である。
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Outline of Annual Research Achievements |
卵巣癌の予後不良である高異型度漿液性癌(HGSC)の腫瘍微小環境における、B7H3高発現細胞分画をフローサイトメトリーにより同定していた。今年度はsingle cell RNA sequencingのデータで検証したところ、卵巣癌HGSCにおけるB7H3高発現細胞は癌関連線維芽細胞の中でも、筋原性線維芽細胞や、抑制系であるM2マクロファージであることを確認した。免疫化学組織染色でEpithelial mesenchymal transition (EMT)が亢進している卵巣癌HGSCのmesenchymalタイプの腫瘍の間質細胞で高発現しているという局在も確認した。またB7H3が間質で高発現している領域よりも、間質で低発現している領域にはリンパ球浸潤も多く、免疫抑制に寄与していることが示唆された。現在、抗B7H3抗体治療と抗VEGF抗体治療の単剤および併用治療による、自然免疫マウスモデルHM1細胞株の皮内モデル、腹膜播種モデルで治療実験を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた計画は概ね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
抗B7H3抗体治療と抗VEGFA抗体治療の単剤および併用治療による、自然免疫マウスモデルHM1細胞株の皮内モデル、腹膜播種モデルでその治療効果、腫瘍内浸潤CD8Tリンパ球の定量を行う。コントロールに比べて、抗B7H3抗体および抗VEGFA抗体の単剤投与は腫瘍内浸潤CD8の量を増加させ、さらに併用療法による相乗効果が認められるかを検証する。また抗B7H3抗体の治療抗体を開発するため、今後エピトープマッピングを用いて、配列を確認することを予定している。 HGSCのmesenchymalタイプの主経路であるTGFB1とTGFB3のknock outしたHM1細胞株を用いて、腫瘍抑制効果と、腫瘍免疫に関連する細胞分画への影響を調べる。 さらに抗B7H3抗体、抗VEGFA抗体の単剤治療・併用治療の治療効果を調べる。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)