Project/Area Number |
22K09636
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松岡 歩 金沢大学, 附属病院, 助教 (50579662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 浩 金沢大学, 医学系, 教授 (30252456)
大黒 多希子 金沢大学, 疾患モデル総合研究センター, 教授 (30767249)
水本 泰成 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (00420331)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | フィブリン網 / 卵巣癌 / 腫瘍微小環境 / 腹膜播種 / 腹水 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、凝固系関連分子に注目して、卵巣癌細胞塊の腹腔内浮遊状態での腫瘍微小環境形成機構を解明するとともに、その機序に基づく新たな卵巣癌腹膜播種に対する治療法の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
卵巣癌は早期より腹膜播種をきたす悪性腫瘍の一つであり、播種の有無が患者の予後を左右する重要な因子であるが、その分子機構には不明な点が多く、播種の制御自体を目的とした有効な治療法の確立には至ってはいない。本研究開発者らは先行研究において、「癌細胞が腹膜中皮に接着することなく自身の周囲にフィブリン網の形成を誘導し、そのフィブリン網を足場に腹膜組織から血管内皮細胞や癌関連線維芽細胞(CAF)および腫瘍関連マクロファージ(TAM)を動員して腫瘍微小環境(TME)を構築し、増殖した後に腹膜間質組織と陸続きになり腹膜組織内に浸潤する」という新しい卵巣癌腹膜播種機構を提言してきた。一方で播種の前段階において、原発卵巣組織から腹腔内に遊離した癌細胞は血管からの供給が途絶えた腹腔内浮遊環境で宿主からの攻撃を免れつつ生存する必要があるが、その詳細なメカニズムは未解明である。本研究開発者らは腹腔内に浮遊している癌細胞塊の細胞表面にフィブリンが沈着していることを観察したことから、「原発巣から遊離した癌細胞塊は腹腔浮遊環境に適応するために、フィブリンを利用して腹腔内の免疫細胞の中からTAMに分化する骨髄由来抑制細胞(MDSC)などを自身の周囲にリクルートしてTMEを構築する」という可能性を着想するに至った。仮説の検証として卵巣癌腹水陽性患者の腹水のセルブロックを免疫染色で検討したところ、Tissue factor とFibrinogenが陽性のがん細胞集塊の周囲には強いSDF-1、VEGF-A陽性細胞が観察された。卵巣癌細胞株を用いてsheroidsを作成し24,48,72時間後、炎症・凝固系の亢進に関連する候補分子の発現や免疫チェックポイント関連分子の発現をqPCRを用いて解析した。その中でcox2に関しては24時間から72時間まで発現が上昇することが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
患者検体を用いた評価が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は患者の臨床検体やマウス実験を用いて仮説のさらなる立証に向けて詳細な検討を進める。
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