Project/Area Number |
22K09644
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
山中 彰一郎 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (30866009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 有紀 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (20588537)
小林 浩 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (40178330)
三宅 龍太 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (20866008)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | ARID1A / 合成致死 / CDC6 / MDM2 / ARID1-A / 癌治療 / DNA損傷 |
Outline of Research at the Start |
卵巣明細胞癌は白金製剤を主体とする化学療法に対して抵抗性を示し、予後不良な疾患である。卵巣明細胞癌の約半数にAT-rich interacting domain containing protein 1A (ARID1A)遺伝子変異を認めているが、このARID1A遺伝子変異に対する合成致死の候補遺伝子のひとつであるCell Division Cycle6(CDC6)が、ARID1A遺伝子変異細胞に対して特異的に腫瘍増殖抑制作用を持つかどうかを検証し、長期的にはこの結果に基づいた新規治療薬の開発を目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
ARID1A遺伝子変異型卵巣癌に対するCDC6の合成致死作用についてin vivoでの実験で検討したが、傾向としての腫瘍の縮小を認めるのみであった。そこで、CCNE-1、CDC6と同時に推定された他の合成致死遺伝子候補であるMDM2の抗腫瘍効果を検討することとした。 TOV-21G、KOC7c(ARID1A mutation)、RMG-I、ES2(ARID1A wild)においてMDM2干渉を行い、PCR、Western blotにてknock downされていることを確認した上、細胞増殖抑制効果を検証したところ、MDM2干渉はARID1A変異のある細胞に対する増殖抑制効果があることが示唆された。また、MDM2阻害薬であるnutlin-3を用いた細胞増殖実験を行なった所、ARID1A変異のある細胞に増殖抑制効果を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動物実験ではCDC6についてのARID1A変異株に対する抗腫瘍効果は有意には認めなかったが、他の合成致死遺伝子候補であるMDM2について4種の卵巣明細胞癌細胞株を検討を行なったところ、ARID1A変異を有する明細胞癌株において抗腫瘍効果を認めることが示唆された。阻害薬が開発されていないCDC6に比してMDM2は阻害薬としてnutlin-3が開発されているため、動物実験、臨床応用も容易であることが予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
CDC6は阻害薬がなく、動物実験においても遺伝子干渉を行なうことでしか抗腫瘍効果を検討できず、それも一因として、有意な腫瘍縮小効果が観察できなかった。そのため、合成致死遺伝子候補であるMDM2についてin vitroで抗腫瘍効果を検討したところ、良好な結果であった。今後は臨床応用に向けて、動物実験を行なっていくこととしている。MDM2はnutlin-3という阻害剤が開発されているため、生体への投与が容易であり、in vivo実験においてもin vitro実験と同様な結果が得られることが期待される。
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