Project/Area Number |
22K09683
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
石永 一 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (50335121)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | miR-21阻害薬 / 頭頸部扁平上皮癌 / 化学放射線療法 / ヌードマウス / FaDu細胞 / 脂質ナノ粒子 / miR-21 / TGFβ / 繊維化 |
Outline of Research at the Start |
1)マウスにヒト頭頸部癌細胞を移植し、miR-21阻害薬を投与して、抗腫瘍効果があるかを検討する。
2)次にマウスに放射線を照射し、繊維化モデルを作成する。次に抗がん剤を併用投与し、化学放射線治療による組織の繊維化モデルを作成する。最後にmiR-21inhibitorを投与し、繊維化を抑制するかどうかを検討する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
これまでin vitroの実験でマイクロRNAの一つであるmiR-21阻害薬が頭頸部扁平上皮癌細胞株の増殖を抑制することや、その機序としてPDCD4を介した経路で腫瘍増殖抑制していること、また実際アポトーシスを誘導していることを証明してきた。さらに多数例のヒト血液検体から、頭頸部扁平上皮癌患者ではmiR-21が高発現していること、病期の進行にして、その発現量は増すこと、化学放射線治療抵抗性群で有意に高発現していることを解明してきた。 本研究では 頭頸部扁平上皮癌モデルマウスを作成し、miR-21阻害薬の投与で抗腫瘍効果が現れることを検討することが第一の目的で、それが確認できたら、治療効果が表れた量のmiR-21阻害薬を投与した上で、マウスに化学放射線治療を行い、組織の繊維化を抑制するかどうかを調べることが最終目的である。 本年度はヌードマウスに頭頸部扁平上皮癌細胞株であるFaDu細胞を移植し、miR-21阻害薬を脂質ナノ粒子処理してマウスの尾静脈から計2回投与し、抗腫瘍効果を検討した。結果はコントロール群に比して明らかに腫瘍サイズを縮小させる効果を示した。また定量的PCR法を用いた検討でも、腫瘍内のmiR-21発現量も有意に減少させていた。さらにTUNEL法を用いて検討においても、miR-21阻害薬投与群で有意にアポトーシスを誘導していた。本結果はマウスモデルでもmiR-21阻害薬の静脈投与にて十分な抗腫瘍効果が認められることを示している。 本結果は2023年にAnticancner Researchにアクセプトされている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在は上記に示したように本研究の第一段階であるヌードマウスに頭頸部扁平上皮癌細胞株を移植し、尾静脈からmiR-21阻害薬を投与することによって十分な抗腫瘍効果が得られている。予想より頭頸部扁平上皮癌モデルマウスの構築に時間がかかったため、本年度中に化学放射線モデルマウスの作成にまでは到達できなかった。また当実験施設の事情ではあるが、実験動物用の放射線照射機器を入れ替えることになっていたため、これも研究遂行を遅らせる牽引となった。 現在新しい放射線照射機器が納入されており、化学放射線治療モデルマウスの作成に取りかかれる状態になっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
化学放射線モデルマウスを用いてマウスの頭頸部に繊維化を起こさせる必要があるが、いわゆる晩期有害事象にあたり、これまでの他の領域の照射による繊維化をみている実験では半年以上の経過観察期間を必要としている。そのため、我々の研究においても、同様な観察期間が必要とされると予想している。至適な条件検討にはさらに時間がかかることが予想され、複数の条件検討を行い、早く至適条件をみつけるべく努力したい。 研究の進行状況では、もう一年研究の延長が必要になってくる可能性がある。
|