感音難聴と上気道好酸球性炎症の病態形成における活性イオウ分子種の関与
Project/Area Number |
22K09700
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 淳 東北大学, 大学病院, 講師 (80735895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 伸男 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (20282212)
池田 怜吉 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (30645742)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 感音難聴 / 好酸球性炎症 / 好酸球性副鼻腔炎 / 活性イオウ分子種 |
Outline of Research at the Start |
活性イオウ分子種は、システインやグルタチオンなどのチオール基に過剰にイオウ分子が付加した物質で、抗酸化活性や解毒代謝機能により、レドックスシグナル制御の新規メカニズムとして着目されている。本研究では、活性イオウ分子種とその産生酵素が、感音難聴及び上気道好酸球性炎症の病態形成に関与するか、そして新たな治療ターゲットになりうるのかを検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
感音難聴および好酸球性副鼻腔炎の病態は今だ未知の領域が多く、新規メカニズムに基づいた予防法・治療法の開発が求められている。強力な抗酸化活性を有する活性イオウ分子種が、感音難聴および副鼻腔炎の病態形成に関与するか、そして新たな治療ターゲットとなり得るかを明らかにするため、動物実験およびヒト検体の解析を進めている。 東北大学病院および東北公済病院において、鼻副鼻腔疾患に対して手術を行った患者の副鼻腔粘膜(鈎状突起)および鼻ポリープの採取を行った。診療録より年齢、性別、既往症、採血結果(末梢血好酸球数など)、CTスコア(Lund-Mackay score)等の情報も取集を続けている。患者を正常群(鼻副鼻腔炎を認めない群)、鼻ポリープを伴わない副鼻腔炎群(好中球性)、鼻ポリープを伴う副鼻腔炎群(好酸球性)の3群に分け、予備的に活性イオウ分子種の定量を行った。いくつかの活性イオウ分子種が、正常群→鼻ポリープを伴わない副鼻腔炎群→鼻ポリープを伴う副鼻腔炎群の順番で減少することが確認されている。 動物実験については、活性イオウ分子種の産生が低下するCARS2KOマウスと野生型マウスの聴力について解析を進めている。副鼻腔炎に関する解析については、実験の準備を行っている段階である。好酸球性副鼻腔炎モデルマウスは、当科で行っているアレルギー性鼻炎モデルマウスの作成法および解析法を参考にして準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
手術検体の採集は順調に進んでおり、次年度には解析に十分な症例数が確保できると考えている。動物実験の進捗はやや遅れているが、アレルギー性鼻炎モデルにおける解析手法の確立が進んでおり、こちらを応用することで好酸球性副鼻腔炎モデルの作成も順調に進めることが出来るものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
手術検体が十分数確保できたら、活性イオウ分子種の定量(LC-MS/MS法)を施行し、各群で特徴的に増減している活性イオウ分子種を明らかにする。 動物実験を引き続き進めていくが、好酸球性副鼻腔炎モデルの作成に難渋する場合は、アレルギー性鼻炎モデルで解析を行うことも検討している。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)