Project/Area Number |
22K09825
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56060:Ophthalmology-related
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
國吉 一樹 近畿大学, 医学部, 教授 (30234470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 孝彰 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (10297418)
近藤 寛之 産業医科大学, 医学部, 教授 (40268991)
松下 賢治 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (40437405)
上野 真治 弘前大学, 医学研究科, 教授 (80528670)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 遺伝性網膜ジストロフィ / 先天網膜分離症 / ABCA4 / KCNV2 / 網膜電図(ERG) / 光干渉断層計検査(OCT) / 全ゲノム解析 / 網膜色素変性 / 網膜電図 / 遺伝性視神経ジストロフィ / 遺伝子検索 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,申請者の施設に通院中の遺伝性網膜・視神経ジストロフィ(inherited retinal dystrophy/hereditary optic neuropathy, IRD/HON)患者の原因遺伝子を検索して,遺伝型と臨床型の関連を明らかにすることである.そして通院歴のあるIRD/HON患者の診療録を後ろ向きに調査して,申請者の施設(近畿大学病院)の周囲地域におけるIRD/HON各疾患とその原因遺伝子の頻度を検討することである. 本研究が遂行されれば,IRD/HONの遺伝型と臨床型について知見が増すだけではなく,本邦最初のIRD/HON疾患別の疫学的研究となる.
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は,37例の遺伝性網膜ジストロフィに対して遺伝子検索を行った.その結果,17例で原因遺伝子が確定,6例で原因遺伝子は不確定(不明),残る14例は現在,原因遺伝子を検索中である.また,過去に全エクソーム解析を行って原因遺伝子が確定できなかった約200例に対して,現在,全エクソーム解析を行っている.本研究で2022年度と2023年度に判明した遺伝性網膜ジストロフィの原因遺伝子は,ABCA4が9例,EYSが5例,RDH5が4例,RHOが3例,GUCY2D,USH2A,BEST1,PROM1,PRPH2,KCNV2がそれぞれ2例ずつ,RP1,CNGA1,OPA1,CLN3,CHM,SAMD11,ARHGEF18がそれぞれ1例ずつであった.(合計40例) これらの結果の一部は,2023年度は5編の英文論文,5回の学会口演として発表した.その内訳は,本邦8および9例目となるKCNV2遺伝子異常による錐体ジストロフィの兄妹例の報告 (Documenta Ophthalmologica),ABCA4遺伝子異常(シュタルガルト病)の遺伝子変異と表現型 (American Journal of Ophthalmology),日本人網膜色素変性2325例の遺伝子解析 (Journal of Medical Genetics),先天網膜分離症の周辺部網膜のOCT所見 (Frontiers in Medicine),KCNV2遺伝子異常に類似の画像および電気生理学的所見を示したジゴキシン網膜症の1例 (Documenta Ophthalmologica)であった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床では,2023年度は研究代表者の施設(近畿大学眼科)へ新たに48例の遺伝性網膜ジストロフィの患者が受診し,すべての患者に詳細な臨床検査を行った.また,37例の遺伝子解析を行った.英文論文は高インパクトの雑誌を含めて5編が出版された.これらの結果から,研究は予定通りすすんでいると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに研究代表者の施設(近畿大学眼科)で遺伝子解析を終えた/遺伝子解析中の遺伝性網膜ジストロフィの患者とその家族は,901例である.うち,原因遺伝子の確定した患者は240例である(判明率27%). 2024年度(最終年度)は,全エクソーム解析と全ゲノム解析をすすめ,さらに多くの患者の原因遺伝子が判明する見込みである. 2024年度は本研究の最終年度であり,目的のひとつである「大阪府南東部における変異アレルの分布」についてまとめてゆきたい.さらに,臨床所見(眼底所見,眼底自発蛍光所見,光干渉断層計検査所見,網膜電図所見,視野検査所見など)と遺伝型の関連について研究をすすめ,学会発表と論文化を行う予定である.
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