Project/Area Number |
22K09831
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56060:Ophthalmology-related
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
上野 真治 弘前大学, 医学研究科, 教授 (80528670)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
|
Keywords | NIID / NOTCH2NLC / 網膜変性 / NOTCH2NLC 遺伝子 / 網膜色素変性 / 核内封入体病 |
Outline of Research at the Start |
遺伝性網膜変性の原因遺伝子解析が進んではいるものの、通常のエクソーム解析では4割程度の原因電子しか同定できない。本研究ではロングリードシークエンスという新しい遺伝子解析法を用いて、網膜ジストロフィにおいてNOTCH2NLC 遺伝子のGGCリピート配列の延長がどの程度の遺伝性網膜変性患者の中にどの程度の頻度で存在するかを検討する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
NOTCH2NLC 遺伝子のGGC リピート配列の延長がみられたNIID患者の網膜所見を検討した。7名のNIID患者のうち2名に著明な網膜変性がみられ視力障害を呈していた。一人は網膜色素変性、もう一人は黄斑ジストロフィと診断されていた。これらの患者の一つの特徴として、通常の網膜色素変性や黄斑ジストロフィよりも進行が早いこと、また黄斑が比較的障害されやすいという特徴があり、通常の遺伝性網膜変性疾患などとは病態が異なると考えられた。他の眼症状のない患者もすべての患者でERGでの何らかの網膜の機能低下が疑われ、網膜断層像でも異常が見られた。ERGでは杆体系の反応が特に障害されており、網膜断層像では視細胞だけでなく網膜の中層の菲薄化がみられる症例もあった。これらのことはNOTCH2NLC 遺伝子のGGC リピート配列が、自覚症状を伴っていなくても、網膜においても変性や機能低下を起こすこと示唆していた。 また共同研究者の曽根らのNIID患者の一人の剖検から網膜の核内封入体の病態を解明した。今までの報告では、核内封入体は網膜の一部の層に見られるとされていたが、今回の検討では核内封入体は網膜のすべての層に加え視神経乳頭のグリア細胞にも見られた。網膜の神経節細胞、内顆粒層、外顆粒層、網膜色素上皮を含むいずれの層でも、細胞の15%から25%程度の核が核内封入体を発現していた。このことは、NIIDが網膜の全層の細胞に影響を与えており、網膜色素変性のような視細胞変性だけでなく、視神経萎縮なども起こす可能性が考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究責任者の上野が6月から弘前大学に異動になり、遺伝性網膜疾患の患者の血液採集がまだ進んでいない。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続きNIID患者の網膜所見の検討を行い、網膜ジストロフィ患者の中にNOTCH2NLC 遺伝子のGGC リピート配列がどの程度みられるか検討する
|