遺伝性網膜変性症の新規原因遺伝子の同定とその網膜変性の分子機序の解明
Project/Area Number |
22K09833
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56060:Ophthalmology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐藤 茂 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (70738525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
不二門 尚 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 特任教授 (50243233)
辻川 元一 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70419472)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 遺伝性網膜変性症 / 全エクソーム解析 / 網膜色素変性症 / 黄斑ジストロフィー / 新規原因遺伝子 |
Outline of Research at the Start |
これまで我々が行ってきた全エクソーム解析にて既知遺伝子内に候補となる変異を全く認めない症例が数多く存在することが明らかとなった。また世界的にもIRDsには未知の原因遺伝子が存在していることは確実視されており、病態の解明に向けその全貌を明らかにすることが研究の焦点となっている。以上のことから本研究では遺伝性網膜変性症の未知の原因遺伝子群を網羅的に明らかにし、重要な網膜変性の分子機序を系統的に明らかにしていく
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Outline of Annual Research Achievements |
遺伝性網膜変性症患者に対する全エクソーム解析の結果を活用して、新規遺伝性網膜変性症の原因遺伝子候補を絞り込んだ。絞り込んだ遺伝子群についてin situ hybridizationにてマウス網膜発現を調べ、解析の順位付けを行った。順位の高いものから免疫染色を行い、視細胞で発現がみられるものについて、先端モデル動物作成支援プラットフォームの支援を受けて、ノックアウトマウスの作成を行った。ノックアウトマウスは現在5系統のgermline transmissionが確認できている。並行して、ノックアウトゼブラフィッシュの作成も行い現在3系統が樹立できている。順次、形態学的解析及び網膜電位図による電気生理学的解析にてそれらの表現型を解析しているところである。更に、英国ロンドン大学の眼科研究所との共同研究にて、今回抽出した遺伝子変異をもつ遺伝性網膜変性症患者がいないかの検索も開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IRDs患者に対するWESのデータを基にしたスクリーニングで絞り込まれた候補遺伝子群について、順位付けを行い、これまでに6系統のKOマウスと3系統のKOゼブラフィッシュラインを確立できている。現在、表現型解析を進めているところである。同時に、英国ロンドン大学の眼研究所と共同研究にて、これらの候補遺伝子の変異を持つ患者の探索を開始している。以上より、計画は順調に進んでいると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、形態学的解析を進め、光学顕微鏡的にははっきりとした形態学的差異を示さないノックアウトマウスについては、電子顕微鏡的解析も進めていく。一部は開始済である。 また、電気生理学的解析についても継続し、差異が出たノックアウトマウスについては視運動性眼振も計測する予定である。視運動性眼振測定装置は組みあがっており、データの取得に向けた微調整をしているところであり、来年度にはデータの取得ができると考えている。 また、人で検出された変異を導入したゼブラフィッシュも作成を開始している。ロンドン大学との共同研究も継続する。以上により、今回対象とした新規遺伝性網膜変性症の原因遺伝子候補の変異が、実際に網膜変性をしめすことにより、新規原因遺伝子の同定を目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)