Project/Area Number |
22K09879
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56070:Plastic and reconstructive surgery-related
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
齊藤 晋 京都大学, 医学研究科, 准教授 (00450239)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
|
Keywords | イメージング / コラーゲン線維 / 弾性線維 / 真皮 / ヒト / 結合組織 / コラーゲン / 機械的特性 / 微小構造 / 多光子イメージング |
Outline of Research at the Start |
からだの中の変形する臓器には結合組織が多く含まれている。臓器が変形し、壊れることなく元の形に戻ることができるのは、結合組織の伸びやすさや粘り強さのおかげである。この伸びやすさや粘り強さは引張試験で知ることができるが、その現象は非常に多彩であり、それらの現象の機序についてはいまだ不明な点が多い。その理由の一つとして、変形する組織内の微小構造変化をリアルタイムに観察する手法が無いことが関係している。本研究では、研究責任者が開発したイメージング法を用いて変形する結合組織の中の線維の動きを三次元かつリアルタイムに観察し、結合組織の伸びやすさや粘り強さの秘密を解き明かすことである。
|
Outline of Annual Research Achievements |
結合組織の弾性や粘弾性は生体の維持に不可欠であり、その機構解明は材料工学、再生医学、疾患学において極めて重要な課題である。例えば、生体が動くには皮膚や関節の伸縮性や可動性が必要である。結合組織の主たる構成要素は膠原線維や弾性線維、そしてゲル状の基質である。膠原線維は三重鎖のコラーゲン分子が規則的に配列したコラーゲン細線維の集合体であり、束ねた紐のような構造を持つ。弾性線維はミクロフィブリルにエラスチンが沈着して形成される、ゴムのような細い線維である。これらの特性は結合組織の構造と密接に関係しており、その機構を明らかにすることは、疾病学、創傷治癒学、再生医学において極めて重要である。 2023年度は2022年度に引き続き、真皮サンプルを用いて機械的特性とその構造変化との関係を調べる実験を行った。サンプルは大腿および腹部皮弁手術で廃棄される予定の皮膚を用いた。一軸引張試験については、最大応力10Nまで一定速度で伸展負荷を与え、Toe領域および線形領域を定義した。多光子顕微鏡に引張試験器を設置し、未固定新鮮真皮サンプルを段階的に1軸または2軸伸展負荷を加え、組織を動的に観察した。第二高調波発生によって膠原線維を描出し、自家蛍光により弾性線維を第二高調波発生と異なる波長のフィルターによって検出した。一軸伸展によりコラーゲン線維および弾性線維が配向する過程の描出に成功した。また、応力緩和における線維の構造変化についての解析も行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
精度向上と安定した結果を得るため、新しく二軸伸展器の製作に着手した。その期間は実験が中断したが、それ以外はおおむね順調に実験が遂行されている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度は引き続き1軸伸展および2軸伸展下での組織の構造変化についての解析や応力緩和、ヒステレーシスとその構造変化に対する実験を行う。
|