Project/Area Number |
22K09883
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56070:Plastic and reconstructive surgery-related
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
樫山 和也 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (60723591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 克己 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (70244069)
岩尾 敦彦 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (90816638)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | ケロイド / 瘢痕 / 肥厚性瘢痕 / 線維芽細胞 / 多分化 |
Outline of Research at the Start |
ケロイドはかゆみや痛みの症状があること、見た目の問題から患者は治療を望むが、根治する方法がない。そのことは患者にとっても、治療する医師にとっても精神的な負担が大きい。本研究ではケロイドは創傷治癒過程における未分化な線維芽細胞が成熟できず浸潤と増殖段階で止まっている病態であることを明らかにする。真性ケロイド、肥厚性瘢痕、成熟瘢痕、正常皮膚の線維芽細胞を使用して、病変部線維芽細胞の分化に関わる因子を探索する。本研究でケロイドの原因の一端が未分化な線維芽細胞にあることが証明できれば、分化誘導によってケロイドを根治させるという治療につながる可能性がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究はケロイドの治療を目的として、ケロイドは創傷治癒過程における未分化なfibroblastが成熟できずに浸潤と増殖段階で止まっている病態であることを明らかにすることを目的としている。Fibroblastはproto-myofibroblastなどの未熟な細胞を経てmyofibroblastへ分化成熟する。このproto-myofibroblastは myofibroblastと比較し、より強い浸潤性と増殖性を持ち、収縮性に乏しい。この特性はケロイドの特性に一致している。 研究の目的を達成するためには、ケロイドを構成している線維芽細胞がより未分化で幹細胞の近い特性を持ったfibroblast-like cellsであることを証明する必要がある。 ケロイド・肥厚性瘢痕・成熟瘢痕については確立されたcell lineや動物モデルが存在しない。そのため実験には手術切除標本が必要となる。本研究を行うに際し、院内倫理委員会による研究計画の審査を行った。現在、ケロイド、肥厚性瘢痕、成熟瘢痕と正常皮膚の組織収集と培養と細胞の保存及びRNAの抽出作業を随時行っている。2022年度は、8手術検体の組織培養を行い、組織の冷凍保存を行った。また、今後次世代シークエンサーによるRNAseqにより得られるデータの解析と確認作業を行うために、採取されたケロイド由来線維芽細胞及び正常由来線維芽細胞を使用して、細胞の浸潤性、増殖性の確認やRNA、microRNAのPCRなどの予備実験を行っている。 2023年度は、採取した検体を使用して次世代シークエンサーによるRNAseq及びPaird-wise DEG解析を行った。ケロイド由来線維芽細胞と正常由来線維芽細胞を比較して、21のmRNAの変化を同定した。現在、各mRNAの機能解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年に組織のコンタミネーションが続き、十分な組織量が確保できていなかったが、培養手技の向上により組織の確保に至っている。
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Strategy for Future Research Activity |
同定された変動遺伝子や転写因子について、real -time RT-PCRやwestern bl ot等を用いた多数の検体による確認作業を行う予定である。
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