象牙芽・エナメル芽細胞標識マウスの象牙質及びエナメル質形成不全の構造と遺伝子解析
Project/Area Number |
22K09901
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57010:Oral biological science-related
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
山崎 英俊 三重大学, 医学系研究科, 教授 (00283987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯野 加奈 三重大学, 医学系研究科, 技術補佐員 (10833858)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 象牙芽細胞 / エナメル芽細胞 / 修復象牙質 / 象牙質形成不全 / エナメル質形成不全 / Amelx / Dspp / 構造解析 |
Outline of Research at the Start |
我々が樹立した象牙芽細胞特異的遺伝子dentin sialophosphoprotein及びエナメル芽細胞特異的遺伝子Amelogenin-Xの遺伝子座に蛍光タンパクを挿入した遺伝子組換えマウスは象牙質形成不全やエナメル質形成不全を示す。そこで、象牙芽細胞やエナメル芽細胞がこれらの疾患にどのように関わり、どのような遺伝子発現変化や性状変化を示すかを蛍光を指標に組織学的、分子生物学的に検討し、併せてmicro-CT、走査型電子顕微鏡やRamanレーザー顕微鏡等を用いて象牙質の構造変化についても検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々は象牙芽細胞及びエナメル芽細胞を別々の蛍光で標識し、象牙芽細胞やエナメル芽細胞を単離、同定するために象牙芽細胞特異的遺伝子dentin sialophosphoprotein及びエナメル芽細胞特異的遺伝Amelogenin-Xの遺伝子座に蛍光タンパクを挿入した遺伝子組換えマウスを作製した。これらのマウスは象牙芽細胞及びエナメル芽細胞を別々の蛍光で標識できることに加え 、象牙質形成不全やエナメル質形成不全を示した。そこで、象牙芽細胞やエナメル芽細胞がこれらの疾患にどのように関わり、どのような遺伝子発現変化や性状変化を示すか、組織切片、micro-CT、走査型電子顕微鏡やRamanレーザー顕微鏡等を用いて象牙質の構造変化について検討した。 [1] マイクロCT、走査型電子顕微鏡、Ramanレーザー顕微鏡等を用いてAMELX欠損、DSPP欠損、両欠損したマウスのエナメル質及び象牙質の硬度や性状解析を行ない、特にDSPP欠損マウスの象牙質で基質の変化が起きていることがわかった。[2]上記の3種類のマウスのエナメル質および象牙質の硬度変化が修復象牙質によるか、骨様組織によるか或はエナメルmatrix分泌異常によるかを明らかにする為に蛍光標識された象牙芽細胞と象牙質をDSPP, DMP, OPN, BSP, AMBN等の抗体を用いて組織学的に検討し、その違いを明らかにした。[3]上記3種類のマウスの象牙質の硬度変化が発生時の象牙芽細胞やエナメル芽細胞の遺伝子発現変化に起因するかを調べるために、歯髄を単離し、リアルタイムPCR法にて硬組織関連遺伝子、dentin matrix、enamel matrixタンパク関連遺伝子の発現を検討し、違いを明らかにした。[4] Tamoxifen投与にて象牙芽細胞特異的にCreを発現できるマウスとCre-LoxPによりジフテリア毒素受容体(DTR)遺伝子を発現誘導できるマウスを用いて象牙芽細胞を消失させた際の2次象牙質誘導の有無と象牙質の硬さについてマイクロCT 解析及び凍結切片を用いた解析を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R4年度は[1] マイクロCT、走査型電子顕微鏡、Ramanレーザー顕微鏡等を用いてAMELX欠損、DSPP欠損、両欠損したマウスのエナメル質及び象牙質の硬度や性状解析を計画し、DSPP欠損マウスの象牙質で基質の変化が起きていることを明らかにした。[2]上記の3種類のマウスのエナメル質および象牙質の硬度変化の原因を明らかにするため、蛍光標識された象牙芽細胞と象牙質をDSPP, AMBN等の抗体を用いて組織学的に検討することを立案し、解析後に発現の差を明らかにした。[3]上記3種類のマウスの象牙質の硬度変化が発生時の象牙芽細胞やエナメル芽細胞の遺伝子発現変化に起因するかを調べるために、歯髄を用いてリアルタイムPCR法を行うことを計画し、dentin matrixタンパク、enamel matrixタンパク関連遺伝子の発現に変化があることを明らかにした。[4] Tamoxifen投与にて象牙芽細胞特異的にCreを発現できるマウスとCre-LoxPによりジフテリア毒素受容体遺伝子を発現誘導できるマウスを用いて象牙芽細胞を消失させる系の確立を計画し、実験に着手した。以上よりR4年度の実験は概ね順調に進んでいると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、象牙芽細胞特異的遺伝子dentin sialophosphoprotein及びエナメル芽細胞特異的遺伝Amelogenin-Xの遺伝子座に蛍光タンパクを挿入した遺伝子組換えマウスが、象牙芽細胞及びエナメル芽細胞を別々の蛍光で標識できることに加え 、象牙質形成不全やエナメル質形成不全を示したので、象牙芽細胞やエナメル芽細胞がこれらの疾患にどのように関わり、どのような遺伝子発現変化や性状変化を示すかを蛍光を指標とした組織切片やmicro-CT等を用いて象牙質の構造変化について検討することである。本年は、昨年の研究に加えて、修復象牙質の形成と象牙芽細胞に焦点をおく。 [1]マウス臼歯の咬合面を切削した際に、象牙芽細胞がダメージを受け、その後、修復象牙質を形成することが知られる。実際に、Dsppの発現をGFPを指標に検出できるマウスを用いて、切削後何日目にDspp発現が減少し、やがて活性化するかをGFPの発現を指標に数値化する。 [2] 切削後何日目に修復象牙質の形成が開始されるかを組織切片あるいはCTにて確認する。 [3] その上で、Tamoxifen 投与にて象牙芽細胞特異的に Cre を発現できるDspp-GFP-merCremer マウスと Cre-LoxP によりジフテリア毒素受容体(DTR)遺伝子を発現誘導できるマウスを用いて象牙芽細胞を消失させた場合の修復象牙質誘導への影響を検討する。具体的には、GFPおよび死細胞を指標に象牙芽細胞の変性・消失の確認を行う。修復象牙質誘導への影響については、マイクロ CT、組織切片を用いて非DT投与マウスとの比較により修復象牙質の性状を検討する。[4]Tamoxifen 投与にて象牙芽細胞特異的に Cre を発現できるマウスと、Cre により歯の形態形成やエナメル質分泌に関わることが知られるMAP キナーゼ遺伝子を除去できるマウスを用いて、GFP 陽性の象牙芽細胞を指標に象牙芽細胞での MAP キナーゼの機能を解析する。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)