Project/Area Number |
22K09993
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57030:Conservative dentistry-related
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
梅田 誠 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (90193937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 洋一郎 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (60434792)
今井 一貴 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (30878624)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 歯肉 / 創傷治癒 / 歯肉上皮細胞 / 歯肉線維芽細胞 / Shikonin / 炎症 / 歯周病 |
Outline of Research at the Start |
紫根(しこん)の有効成分のシコニンは古来より抗炎症作用や抗菌作用を有し、皮膚や粘膜などの軟組織の創傷治癒に有効で皮膚科で応用されている。 我々は歯肉線維芽細胞を用いて歯周組織の創傷治癒に及ぼす影響を検討したところ、細胞増殖、遊走能、コラーゲン産生などを促進することを報告した。 申請者はこのシコニンが歯周組織の創傷治癒にも有効であるのか検討し、新規歯周組織・創傷治癒薬として臨床応用することを目的としている。本研究では創薬バイオベンチャー企業である㈱ファルマクリエ神戸と連携して産学協働でシコニンの歯周治療における有用性について検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
紫根の有効成分であるShikonin は,古来より抗炎症効果や抗菌作用を有し創傷治癒を促進すると報告され,とくに皮膚や粘膜に有効とされている。本研究ではShikoninの歯周組織に対する創傷治癒を評価するために,ヒト歯肉線維芽細胞(HGnF)に対するShikoninの細胞増殖,細胞遊走および抗炎症作用について評価を行なった。 ヒト歯肉線維芽細胞 HGnF を各種濃度のShikonin(0.001, 0.01, 0.1, 1 および10 μM)で培養し細胞増殖,遊走を評価した。抗炎症作用を調べるために,1 ng/mLのヒトリコンビナントIL-1betaにて炎症状態を惹起しShikoninの抗炎症作用をELISA法とリアルタイムPCR法を用い炎症性サイトカインIL-6 および IL-8 の発現を調べた。 0.01 μM のShikonin は HGnFの増殖と遊走を有意に促進し,10 μMのShikoninによって細胞毒性を誘導した。また、ShikoninはHGnFに対し細胞増殖能と遊走能を示し HGnFを ヒトリコンビナントIL-1betaにて刺激後Shikoninで処理するとIL-6 およびIL-8 の発現を抑制した。 現在改良型Shikoninの作成に関しては,安定化状態に持っていくことができず,現在数種の溶剤で試している。 Shikoninは HGnFの細胞増殖,遊走, 抗炎症作用を有し,Shikoninは昨年度行なった歯肉上皮細胞と同様に,ヒト歯肉線維芽細胞の創傷治癒を促進させる薬品であると示唆される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウスにおける動物実験を取り組んだが,創傷治癒のスピードが速く,Shikoninの有意性を確立することができなかった。そのうえで,現在ラットを用いた動物実験に取り組んでいるが,動物実験における創傷治癒モデルの確立に苦慮している。 また,Shikoninの動物個体への適応濃度について検討しているが,in vitroにおける為害性の有無の判定に上皮,結合組織それぞれの組織において違うことが認められ,もう少し為害性の範囲について検討を行なっている。 改良型Shikoninの作成に関しても,可溶性で安定化させることに苦慮しており様々な条件で検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後ラット口蓋における創傷治癒モデルを確立し,為害性が認められない濃度でShikoninを適用し歯周外科処置後の創傷治癒促進に寄与したいと考えている。 改良型Shikoninに関しても可溶性の溶剤を数種試し,試作品を作製しようと考えている。
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