Project/Area Number |
22K10016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57040:Regenerative dentistry and dental engineering-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
齋藤 夕子 (原夕子) 新潟大学, 医歯学系, 助教 (80827676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 潤 早稲田大学, ナノ・ライフ創新研究機構, 客員上級研究員(研究院客員教授) (60386737)
泉 健次 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80242436)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 自家培養口腔粘膜 / 口腔粘膜上皮細胞 / 口腔粘膜線維芽細胞 / コラーゲン製足場材 / フラクタル構造 / 線維芽細胞 |
Outline of Research at the Start |
・現口腔粘膜モデルを進化させるための工夫点と改良点に別個に取り組む。 マイクロポーラス構造を付与するための“多孔質”PDMS製マイクロパターン鋳型の作製。口腔線維芽細胞と魚うろこコラーゲンゲルによる粘膜下層を作製する条件検討。 ・2層性培養口腔粘膜の作製、中間評価、フィードバックを行う。作成した培養口腔粘膜の組織学的、機能性評価。 ・作成した培養口腔粘膜の組織学的、機能性評価を行う。基底膜の有無について組織学的と免疫組織化学的検討。機能性評価として厚労省が再生医療製品の出荷基準として求めている力学的適合性試験を実施。
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Outline of Annual Research Achievements |
機能化した培養口腔粘膜を作製するために、マイクロパターンを付与した足場材に、さらに微細なフラクタル構造を付与して、細胞と足場材の接着を強固にして生物学的な基底膜構造が誘導できないかを目指して取り組んでいる。マイクロポーラス(フラクタル)構造を付与するための“多孔質”PDMS製マイクロパターン鋳型を作製し、無細胞性の魚うろこコラーゲン足場材をベースとしてフラクタル構造の付与に注力することとした。PDMSを重合する際に水を加えることで、無細胞性コラーゲン足場材にフラクタル構造を付与することに成功し、フラクタル構造をもった足場材に口腔粘膜上皮細胞を播種し、培養口腔粘膜を作製した。しかしながら、PDMSに付与することができたマイクロポーラス構造であったが、その構造が作製したマイクロパターン付き足場材に的確に転写できているかを確認することが非侵襲的に観察することができていない。とはいえ、足場材の作製は可能であったので、細胞を播種して組織学的観察を行った。結果的には、いままで確認できている培養口腔粘膜の組織学的所見より優れた所見は得ることができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
PDMS製鋳型を工夫することで、マイクロポーラス(フラクタル)構造を、マイクロパターン付きコラーゲン製足場材に付与する概念自体は画期的ではあるが、現実的にマイクロポーラス(フラクタル)構造を付与したコラーゲン製足場材を非侵襲的に観察する手段(顕微鏡)が現在のところ存在しないため、作製した新規鋳型が機能しているのかどうか確認できないことは大きな落とし穴だった。走査電顕的観察は残念ながら足場材を固定する際に収縮が発生し、微細な構造の変形が強く起こり正確な観察に向かない。また、理由はいまだに不明であるがPDMS製鋳型から作製したコラーゲン足場材に細胞を播種した場合、培養中において細胞層と足場材の剥離がかなりの頻度で起こる。これは鋳型が金属製の場合には発生しない。このことも、組織学的観察を困難にしている要因のひとつである。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの結果を踏まえて、今年度は鋳型自体をアルミニウム製の金属製鋳型を用いることとする。さらに、マイクロポーラス(フラクタル)構造を付与する手法として、歯科技工で用いられている、サンドブラスト処理、を行うことでプロトタイプの作製を試みる。この方法が奏功すれば、いままでより安価で鋳型を作製することと、PDMS鋳型より繰り返しの使用が可能となるので、さらに安価なコラーゲン製材の作製にもつながる。このようにしてフラクタル構造をもった足場材に口腔粘膜上皮細胞を播種し、培養口腔粘膜を作製する。作成した粘膜の基底膜の有無について組織学的、免疫組織化学的検討を行う。
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