Project/Area Number |
22K10100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57050:Prosthodontics-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
縄稚 久美子 岡山大学, 大学病院, 助教 (10379787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
納所 秋二 岡山大学, 大学病院, 医員 (40884797)
大野 充昭 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (60613156)
窪木 拓男 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (00225195)
大野 彩 (木村彩) 岡山大学, 大学病院, 講師 (20584626)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 歯肉角化 / トランスクリプトーム解析 / トランスクリプトーム / 角化歯肉 |
Outline of Research at the Start |
天然歯および口腔インプラント義歯の良好な予後を維持するために角化歯肉の幅の増大が必要なことがわかっているが歯肉の角化誘導に関する制御メカニズムは未だ不明である.我々は今までの研究成果を基盤に,①角化歯肉の基底膜近傍の間葉細胞を特徴付ける遺伝子群を抽出し (bulk RNA-seq 解析),②結合組織移植により,非角化歯肉の間葉細胞がどのように変化し,上皮角化を誘導するか,時空間情報を加味した遺伝子発現解析法を駆使して明らかにする.そして,これらの結果をもとに歯肉角化に関わる基底膜分子の発現を制御可能な間葉細胞が分泌するシグナル分子を同定し,付着・角化歯肉を生物学的に誘導する治療法に繋げる.
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Outline of Annual Research Achievements |
天然歯および口腔インプラント義歯の良好な予後を維持するために角化歯肉の幅の増大が必要なことがわかっているが歯肉の角化誘導に関する制御メカニズムは未だ不明な点が多い.我々は今までの研究成果から,歯肉の基底膜近傍に存在する間葉系細胞が,歯肉の角化と深く関与していることを明らかにしてきた.そこで,本研究では,角化歯肉の基底膜近傍の間葉細胞を特徴付ける遺伝子群をbulk RNA-sequencing (RNA-seq)にて抽出するとともに,結合組織移植により,非角化歯肉の間葉細胞がどのように変化し,上皮角化を誘導するか,時空間情報を加味した遺伝発現解析法などを駆使して明らかにする.そして,これらの結果をもとに歯肉角化に関わる基底膜分子の発現を制御可能な間葉細胞が分泌するシグナル分子を同定し,付着・角化歯肉を生物学的に誘導する治療法に繋げる事を目的としている. 2024年度は,ヒトの歯槽粘膜 (角化歯肉)及び頬粘膜 (非角化歯肉)に対するsingle cell RNA-seq解析データが既に公開されていたため,それらのデータをダウンロードして再解析した. その結果,角化歯肉由来間葉組織は,非角化歯肉由来間葉組織と比較し,1型コラーゲンや3型コラーゲンなど結合組織が豊富の組織であることが,遺伝子発現解析から明らかとなった.また,角化歯肉と非角化歯肉のそれぞれの上皮細胞と間葉細胞を用いてLigand-Receptor assayを行った.その結果,上皮細胞がligand,間葉細胞がreceptorの組み合わせはほとんど存在せず,間葉細胞がligand,上皮細胞がreceptorに組み合わせが多数検出された.つまり,口腔粘膜組織において,間葉細胞が上皮細胞を制御していることが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今回,犬を用いて実験を行う予定であったが,ビーグル犬の遺伝子情報に関していまだゲノムが解読されていない部分があることがわかり,詳細な解析が難しい可能性が有ることが判明した.そこで,既にいくつかヒトの口腔粘膜のサンプルを用いた解析データが論文で発表されており,そのデータの再解析に実験を切り替えたため,少し研究が遅れ気味である.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,2023年度の解析の続きを行う.具体的には,上皮細胞・間葉細胞3次元共培養実験を用いて,角化歯肉の間葉細胞に特異的に発現していた遺伝子の機能解析を行い,抽出された遺伝子が歯肉の角化にどのような影響を与えているか明らかにする.また,近年,Spatial RNA-seqのヒト歯肉のデータも既に論文にて公開されており,これらのデータの再解析を行い,scRNA-seqのデータと照らし会わあせて,関連遺伝子のスクリーニングを行う予定である.
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