Project/Area Number |
22K10199
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
中原 寛和 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (70324796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八代 正和 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (60305638)
藤堂 具紀 東京大学, 医科学研究所, 教授 (80272566)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 難治性口腔癌 / ウイルス療法 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 腫瘍溶解ウイルス / 難治口腔がん |
Outline of Research at the Start |
本研究では腫瘍溶解ウイルス療法の効果を高めるため、ウイルスに対し免疫チェックポイント阻害剤を加えるという画期的な組み合わせを考案し、その創造性の高い治療法の臨床応用への実現性を検討する基礎研究である。 本研究の目的は臨床応用が迫っている腫瘍溶解ウイルス療法の治療効果を高めるため、既に臨床にて多用されつつある免疫チェックポイント阻害剤との併用療法の治療効果を検討する研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
ウイルスゲノムを遺伝子工学的に改変し、癌細胞で選択的に複製するウイルスを癌治療に応用する試みがなされ、特に単純ヘルペスウイルスI型(HSV-1)は癌治療に適した特徴を有することがわかってきた。治療用の増殖型変異HSV-1は、癌細胞に感染すると複製し、その過程で宿主の癌細胞を死滅させる。複製したウイルスは周囲に散らばって再び癌細胞に感染し、その後、複製、細胞死、感染を繰り返して抗腫瘍効果を現す。第二世代の増殖型HSV-1(G207)は二重変異を有し、脳腫瘍に投与できるよう安全性を重視して世界で初めて臨床用に開発された。本研究の礎を築いた研究分担者藤堂具紀 (東京大学医科学研究所先端がん治療分野・教授) は、治療原理、抗腫瘍効果の機序、他の治療法との併用効果、安全性などを解明した。藤堂らはその開発経験から、世界で初めて三重変異を有する第三世代遺伝子組換えHSV-1(G47Δ)を作製することに成功した。このG47Δは癌細胞におけるウイルス複製能と惹起される抗腫瘍免疫が増強し、安全性を維持しながら抗腫瘍効果が格段に改善した。また高いウイルス濃度が生産でき、実用性が高い。ウイルス療法を口腔癌の治療の臨床に導入できれば、手術を必要としない低侵襲治療が可能となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現時点では予定していた方向で研究は進めているが、結果としてはウイルス療法と免疫チェックポイント阻害剤の併用療法の効果を最大化しうる投与時期、投与間隔において懐疑的な結果でてているので、検証が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスに接種した腫瘍へのウイルスの抗腫瘍効果に対し、免疫チェックポイント阻害剤をウイルス投与前、ウイルス投与後のどの時期に投与することが、抗腫瘍効果に貢献するかを検討する。前述で検討した条件において各リンパ節における免疫担当細胞(CD4,CD8等)、免疫チェックポイント阻害剤の局在を検討することによりその動態を観察する。 これらの評価はin vivoデータおよびマウス腫瘍の切片の免疫染色、免疫担当細胞の生化学的分析により結果を得る予定である。PD-1分子に結合するPD-L1分子、がん局所へのエフェクターT細胞、CD8⁺T細胞(予後マーカーとして既に報告)、LAG、Tim3(免疫チェックポイント分子)さらにTreg発現、MDSCおよびM2マクロファージの免疫抑制細胞の発現を検討する予定である。
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