非症候性原発性萌出不全における遺伝的要因の探索と新規治療法の確立
Project/Area Number |
22K10243
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57070:Developmental dentistry-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森田 知里 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (50754727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒坂 寛 大阪大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (20509369)
犬伏 俊博 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (30550941)
伊藤 慎将 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (40633706)
山城 隆 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (70294428)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 遺伝子異常 / 非症候性原発性萌出不全 / 咬合異常 / 臼歯部開咬 / PFE / 遺伝子検査 |
Outline of Research at the Start |
シグナル伝達を制御するRas/MAPKシグナルの変異により引き起こされる遺伝的症候群であるRas病(RASopathy)からヒントを得て、PFEの原因遺伝子がPTH1Rのみではなく、PTHシグナリング関連遺伝子にも含まれる可能性を見出し、PFEの重症度や矯正治療への反応性と原因遺伝子の相関に着目するという発想に至った。当科ではすでにいくつかの歯科疾患に関連した遺伝子を抽出した、より安価に検出できるパネル検査の構築を終えている。これを基盤にPFEの原因遺伝子を特定することで、病態と治療予後を遺伝学的に紐づけして把握することで治療の必要性や予後判定に有用となる基準の確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
臼歯部の開咬を主徴とする非症候型原発性萌出不全 (Primary failure of eruption; PFE)は1981年に報告され、2008年には原因遺伝子として副甲状腺ホルモン受容体1 (Parathyroid hormone receptor 1: PTH1R)が同定された疾患である。臼歯部開咬に伴い、著しい咀嚼障害が生じ、治療において矯正治療は中心的役割を担う。しかし、萌出障害を有する歯の一部が矯正力に反応しないことが知られており、画一的な低位歯の牽引処置を適用するには注意が必要である。 シグナル伝達を制御するRas/MAPKシグナルの変異により引き起こされる遺伝的症候群であるRas病 (RASopathy)からヒントを得て、PFEの原因遺伝子がPTH1Rのみではなく、PTHシグナリング関連遺伝子にも含まれる可能性を見出し、PFEの重症度や矯正治療への反応性と原因遺伝子の相関に着目するという発想に至った。本研究ではPFEの治療予後が原因遺伝子に起因すると仮定し、PTHシグナリング関連遺伝子を抽出した遺伝子パネル検査を構築する。PFEが疑われる患者にスクリーニングとして遺伝子検査を行う一方、検出された原因遺伝子と治療結果を紐づけしたデータを蓄積し、適切な診断・治療法の選択に指針となるガイドラインを作成することを目的とした。 当科ではすでに歯科領域で問題となる象牙質形成不全や部分性無歯症等に関する候補遺伝子を含め構築したパネル検査を構築した。これを利用してPFEを発症している1家系3名と孤発症例4名について遺伝子解析を終えており、今後、疾患原因遺伝子の絞り込みを行っていく段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
孤発例に関しては、原因遺伝子の絞り込みに際し、症状のない家族の検査協力を仰ぐ必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
大阪大学大学院医学研究科附属最先端医療イノベーションセンター 共通基盤部門 (CoMIT Omics Center、高島 成二 教授)の協力を仰ぎながら、疾患原因遺伝子の絞り込みを行っていく段階である。 また、さらに対象患者数を増やしていく必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)