Project/Area Number |
22K10330
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57080:Social dentistry-related
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
谷口 奈央 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (60372885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
埴岡 隆 宝塚医療大学, 保健医療学部, 教授 (00144501)
米田 雅裕 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (10253460)
中野 善夫 日本大学, 歯学部, 教授 (80253459)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 口臭 / 菌叢解析 / 唾液 / 硫化水素 / BANA分解酵素 / 呈色反応 / マイクロバイオーム / 揮発性硫黄化合物 / 機械学習 |
Outline of Research at the Start |
口臭の精密検査は、起床時より絶飲食・非口腔清掃・非喫煙でおこなうが、条件に合わせることが難しい患者への対応策がない。また、患者が実際に口臭を気にする場面は日常生活の中にあり、精密検査で口臭レベルが低値であっても問題解決に繋がらないことがある。この場合、日常生活の気になる場面で口臭がないことを確認することが効果的であるが、そのニーズに応える口臭検査がない。そこで本研究では、口臭精密検査の代替法として自宅で起床時に採取した唾液試料を菌叢解析することによって口臭を判定する方法の開発、日常生活で気になる口臭の判定法としてマスクに装着した分析チップで口臭物質を検知する新しい口臭判定法の開発、をおこなう。
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Outline of Annual Research Achievements |
口臭を診断するための精密検査は、起床時より絶飲食・非口腔清掃・非喫煙で行う。この条件は理論的に最も高い口臭レベルとなるため診断に適しているが、条件に合わせることが難しい患者への対応策が今のところない。また、患者が実際に口臭を気にする場面は日常生活の中にあり、精密検査の結果では口臭問題が解決しないことがある。こうした患者が口臭を気にせず日常生活を送るためには、気になる場面で口臭がないことを確認することが効果的であるが、そのニーズに応える口臭検査がなかった。本研究では、起床時より絶飲食・非口腔清掃での来院が困難な患者のために、起床時に採取した唾液の菌叢解析に基づく口臭判定法の開発を進めている。また、口臭診療の拡充のため、さまざまな理由で外来での臭気測定が不可能な場合の口臭判定法について開発を試みている。 前者については、口臭外来患者を対象とした臨床研究を開始し、刺激唾液試料ならびに舌苔試料から得られた菌叢と口臭判定結果 (官能検査、ガスクロマトグラフィー分析による揮発性硫化物濃度測定)、そのほかの口腔内情報のデータを蓄積している。まず機械学習で唾液の菌叢解析から明かな口臭の有無を判定できるかの判定を行い78.9%の正解率を得た。続いてディープラーニングではより高い96.7%の正解率を得られたことから、曖昧領域の口臭レベルの判定へと精度を上げるため、官能検査とガスクロマトグラフィー分析にVSC以外の臭気成分もターゲットにした臭気分析を加えるなどして、研究を進めている。 後者については、硫化水素検知管を用いた呈色反応による口臭判定法の開発を口臭外来患者を対象に進めている。さらに、職域の歯科保健事業において、舌表面の歯周病原細菌由来のBANA分解酵素活性が口臭判定に有効かどうかを検討し、口臭リスク検査を用いた歯科保健指導の有効性を評価するなど、口臭検査の拡充のための研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
唾液試料ならびに舌苔試料の菌叢解析を利用した口臭判定法の開発については、症例数は口臭外来の患者数に依存する。今のところは順調に症例を蓄積できている。硫化水素検知管を用いた簡易口臭判定法の開発については呈色反応が簡易的な口臭判定に使用できる可能性は明らかとなったが、計画書で記載した次のステップであるチップ形態としてマスクに貼るという開発まで着手できていない段階であり、今後のマスク生活の変化も加味しながら、新たに注目した舌表面のBANA分解酵素活性測定の簡易口臭判定法としての有用性の評価も検討し、臭気測定に頼らない口臭判定法の開発を引き続き進める。
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Strategy for Future Research Activity |
唾液試料と舌苔試料の菌叢解析から口臭判定を行う取り組みについては、新たにVSC以外の臭気測定も加えて曖昧レベルの口臭にも対応できるよう精度を上げていく。呈色反応を用いた簡易口臭判定法の開発については、今後チップ形態に発展させる前に解決すべき反応阻害物などへの対策を念入りに行う。臭気測定に頼らない口臭簡易判定法として新たに注目している舌サンプルのBANA分解酵素活性の有効性については、令和5年度に職域で2000人に対して使用し、うち200人に対して口臭検査を実施したので、その結果を分析する。
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