Project/Area Number |
22K10352
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57080:Social dentistry-related
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
村田 貴俊 鶴見大学, 歯学部, 講師 (10313529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮之原 真由 鶴見大学, 歯学部, 学部助手 (70460186)
山下 万美子 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (20909676)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | Streptococcus mutans / 脳卒中 / コラーゲン結合タンパク |
Outline of Research at the Start |
脳卒中発症とむし歯関連細菌であるStreptococcus mutans(S. mutans)との関連が疫学研究で報告されている。しかしながら、S. mutans菌体が脳卒中病巣から検出されたことはない。本研究は、S. mutansが菌体外に分泌するコラーゲン結合タンパク質が血流に乗って脳微小血管にダメージを与え、脳出血・脳卒中およびその進行形である血管性認知症を誘発する可能性について調べる。
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Outline of Annual Research Achievements |
コラーゲン結合タンパクを細菌表面に発現するStreptococcus mutans(ミュータンス菌)感染と脳卒中発症との関連が報告されている。しかしながら、脳卒中罹患部からのミュータンス菌体単離の報告はない。本研究は、菌体そのものではなく、「菌体外に分泌、または剥離するコラーゲン結合タンパクが病原因子である」という仮説に基づく研究である。 作製したコラーゲン結合タンパク特異的抗体とミュータンス菌が分泌するグルコシルトランスフェラーゼが交差反応を示し、コラーゲン結合タンパクを含む分子を単離するための免疫沈降を阻害することが明らかになった。そのため、研究当該年度には、ミュータンス菌が有する3種類全てのグルコシル トランスフェラーゼ遺伝子を破壊したミュータンス菌株を作製した。ウェスタンブロッティング法による分析で、コラーゲン結合タンパクが培養上清中に存在することを確認している。引き続き、免疫沈降法で培養上清からコラーゲン結合タンパクを含む分子の単離を試みた。しかしながら、目的とする分子の単離には至らなかった。本来のコラーゲン結合タンパクの分子量は100 kDa以下であるが、培養上清中の分子は約120 kDaの分子量を示すことをウェスタンブロッティング法で確認している。この所見から、菌体外に分泌、または剥離するコラーゲン結合タンパクは、単独で存在するのではなく、細胞壁を構成するペプチドグリカンと結合、存在し、抗体認識部位が隠されているのではないかと着想した。その正体として細胞外小胞メンブレンベシクルを想定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究で作製した抗コラーゲン結合タンパク抗体が、ミュータンス菌が菌体外に分泌するグルコシルトランスフェラーゼと交差反応を示した。そこで、ミュータンス菌が有する3種類全てのグルコシルトランスフェラーゼ遺伝子を破壊したミュータンス菌株の作製が必要となり時間を要した。また、遺伝子破壊株の培養上清から免疫沈降法で抗コラーゲン結合タンパクが単離できなかったことが研究課題の進捗に影響を与えた。そのため、やや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
ウェスタンブロッティング法による分析で、コラーゲン結合タンパクが菌体外に分泌、または剥離して存在することは間違いない。一方、その存在様式は、これまでの所見から、細胞外小胞メンブレンベシクルに包含されていると想定している。この存在様式を確認するための手段として、メンブレンベシクルは超微構造を有するため免疫電子顕微鏡観察を試み、コラーゲン結合タンパクがメンブレンベシクルに包含されていることを確認する。
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