医療データサイエンスによる高齢者医療の疾病構造に関する臨床疫学研究
Project/Area Number |
22K10415
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小山 敏広 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (60595106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩谷 英大 岡山大学, 大学病院, 准教授 (30718531)
座間味 義人 岡山大学, 大学病院, 教授 (70550250)
樋之津 史郎 札幌医科大学, 医学部, 教授 (80323567)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 医療ビックデータ / 臨床疫学 / 高齢者医療 / 医療ビッグデータ / 高齢化 / データサイエンス |
Outline of Research at the Start |
本研究では,データサイエンス基盤に基づき,医療ビッグデータの活用を通して,高齢者で特に重篤となる疾患を絞り,その長期的な変化や医療の質について評価することで高齢者医療の向上のための知見を得ることを目的とする。具体的には,臨床疫学的な統計手法を用いて高齢者に提供される医療の質と高齢者特有の再興感染症や認知症等の慢性疾患の罹患率および死亡率について長期的な変化を解明する。さらに本研究は,高齢者医療の国際比較を実施するため,世界の高齢者医療の向上にも貢献することが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は実施2年目であり、研究目的は高齢者医療において大きな負担となっている疾患を対象に,医療ビッグデータの解析基盤と臨床疫学的な統計手法を融合したデータサイエンスを活用し,長期な疾病構造の変化を解明することを目的としている。これまでに国際的は医療データベースを活用し、高齢者で大きな負担となる疾患を対象に長期的は変化を明らかにしてきた。高齢者で重篤になりえる感染症として、非結核性抗酸菌症や医療関連感染症であるClostridium Dificcile 感染症、市中感染による呼吸器感染症のinfluenza感染症、再興感染症の梅毒を特定した。さらに、高齢者特有の神経疾患として認知症、医療に関連する要因として副作用についても研究の実施が可能であることを明らかにした。 研究実施2年目は、市中感染による呼吸器感染症のinfluenza感染症、再興感染症の梅毒に関する研究を国際学術誌に掲載した。さらに、高度な医療に伴って課題となる医療に伴う副作用に関連する死亡率についても世界54か国を対象に研究成果を国際学術誌に発表した。感染症に関してはインフルエンザに関連する死亡率が2009年ごろから世界的に増加傾向であることを明らかにした。 さらに、東アジアで発表率が多いことが知られている非結核性抗酸菌症や認知症についても、日本人以外の国際的データを対象にした研究について過去20年間の死亡者数等のデータを分析することにより、各国において多様な現状があることを明らかにした。 このように本研究実施2年目の研究実績は、当初予定した研究計画に沿って滞りなく進行しており、先行して次年度の研究の準備も進めた。次年度以降も日本国内の高齢者医療と先進各国の高齢者医療の分析をもとに国際社会にも貢献するための研究成果を発信していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目の本研究は、現時点で当初の計画に沿っておおむね順調に進行している。当初計画での当該年度の実施内容は、日本及び国際的な高齢者医療において重要かつ研究実施が可能な疾患群を明らかにすることであり、その目標は達成された。また、選定された疾患個々に、日本人データから、データの収集と処理を開始することを目標としていた。感染症としてはインフルエンザに関する研究成果を発表し、結核, Clostridium difficile infectionのデータの収集が完了した。また、認知症に関しては日本人データの収集・分析後、国際的データの収集まで行い、予定通り進んでいる。また副作用に関連する死亡率に関しても、国際学術誌にその成果を発表した。その他の疾患に関しても、次年度以降に予定している時系列分析のためのデータ処理がおおむね予定通り完了した。一部先行して、国際的なデータの収集にも取り組みが及んでおり、順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度における推進方策として、今年度順調に進んでいる対象疾患について、国際的データの収集および統計的分析をさらに進め、国際学術誌への投稿を準備する。また、非結核性抗酸菌症に関しては、日本を対象にした研究成果の国際学術誌への投稿を進める。
現状では、計画変更や予期しない課題などは生じておらず、予定通りに研究を推進できる。また、円滑に研究を完了するために、順調に進んだ研究に関してはさらに、前倒しで研究を進行し、予期しない課題の表出などが生じても最終年度で当初のすべての予定を完了できるよう予定通りに進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(19 results)