Project/Area Number |
22K10455
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
畠山 淳司 大阪医科薬科大学, 医学部, 特別職務担当教員(講師) (00921917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山川 一馬 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (50597507)
田上 隆 日本医科大学, 医学部, 准教授 (40626272)
井上 茂亮 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (30582209)
河合 佑亮 藤田医科大学, 医学部, 研究員 (60940088)
西田 修 藤田医科大学, 医学部, 教授 (20208185)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 集中治療後症候群 / PICS / 機能障害 / 重症患者 / 生活の質 / 長期予後 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、ICU入室した患者とその家族を対象に、ICU退室3ヶ月後、6ヶ月後、12ヶ月後に身体機能、認知機能、メンタルヘルス、QOLに関するアンケート調査を行い、PICSの3要素の発症率とQOLとの関連性、PICS-Fの発症率とPICSとPICS-Fとの関連性を調査する。患者情報を日本集中治療医学会データベースであるJapanese Intensive care Patient Database(JIPAD)と包括医療費支払い制度(Diagnosis Procedure Combination: DPC)から抽出し、PICSデータベースと連結することで、post-ICUデータベースを構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
集中治療室(ICU)に入室した重症患者のICU退室後の後遺症や機能障害の総称である集中治療後症候群(post-intensive care syndrome, PICS)を調査する前向き観察研究が、2023年10月より開始となった。PICSを発症することで、患者のQOLが低下し、失業にまで追いやられてしまうことが報告されており社会的損失は計り知れない。本研究は、本邦のPICSのデータベースを構築し、PICS発症率やその危険因子を抽出し、PICS予防策を講じることを目的としている。携帯電話によるSMS(ショートメッセージシステム)を用い、ICUに入室した患者に対して、退室3ヶ月後、6ヶ月後、12ヶ月後にアンケートを自動送信し、身体機能や認知機能、メンタルヘルス、QOLの調査を行う。2024年3月31日までに倫理承認が得られたのは13施設であり、患者登録を開始しているのは7施設である。患者登録は1036人、のべアンケート回答件数は671件となった。これらの結果から、ICU退室3ヶ月後のPICS発症率は66.7%、身体機能障害が39.3%、認知機能障害が46.4%、精神障害が41.7%であった。またICU入室時のSOFAスコアがPICS発症の有意な危険因子であり、重症度が高い患者はよりPICSを発症しやすいという結果であった。また、ICU退室後の慢性疼痛に悩まされている患者が24%で、そのうち33.3%が鎮痛薬が必要な状況であった。ICU退室3ヶ月後に元の職場に復帰しているのは44.7%であった。今後は、より症例数を増やし入院時に得られた臨床データ、DPCデートとを突合させ、発症のリスク因子の詳細な解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は多施設共同研究であり、2024年3月現在、13施設が参画している。しかし、本邦のPICSの疫学調査の実態を反映するには、さらなる参加施設や症例数の増加が必要であり、現在も参加施設募集も継続して行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の現在の課題は、参加施設増加とアンケート回答率である。 参加施設は、日本集中治療学会あるいは日本救急医学会の学術集会ならびに地方会に本研究を発表することで、本研究の利点を説明し参画施設の増加を図っている。 アンケート回答率の上昇するために、ICU入室中に丁寧な説明を心がけを行うとともに、アンケート送信前に事前に電話連絡を行うこととし、アンケート回答率の推移をみることとした。
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