空間放射線量に対する積雪の影響:原子力災害への備えと新たな積雪水分量測定法の開発
Project/Area Number |
22K10504
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58020:Hygiene and public health-related: including laboratory approach
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
大森 康孝 弘前大学, 被ばく医療総合研究所, 准教授 (70637602)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 空間線量率 / 積雪水分量 / 原子力事故 / 放射性核種 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、原子力事故由来の人工放射性物質と土壌に含まれる天然放射性物質に着目し、放射線測定に基づき積雪中の水分量を評価する方法を開発するとともに、それぞれの物質に対する積雪による遮蔽のメカニズムを明らかにして積雪による放射線量低下をモデル化する。そして、放射線測定のみから積雪水分量を評価し、その水分量から積雪の放射線遮蔽効果の補正係数を算出するシステムを構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
福島原発事故で放出された人工放射性物質による外部被ばく線量の評価、または将来起こるかもしれない原子力事故による外部被ばく線量の評価で重要な検討項目の1つとなるのが、環境中の放射線量の変動に対する積雪の影響である。原子力事故由来の人工放射性物質および土壌に含まれる天然放射性物質に着目し、放射線測定に基づき積雪中の水分量を評価する方法を開発するとともに、それぞれの物質に対する積雪による遮蔽のメカニズムを明らかにして積雪による放射線量低下をモデル化することが、本課題の最終目標である。 天然の放射性物質について、昨年度取得したデータを基に空間線量率の低減率から積雪の重量(積雪水分量;単位:g/cm2)を換算する式を導出するとともに、新たに測定した空間線量率と積雪水分量からその妥当性を評価した。さらに、人工放射性物質に対する換算式の適用可能性を検討した。その結果、トリウム系列元素に起因する空間線量率に基づく換算式を用いると、概ね妥当な積雪水分量の評価結果を得た。放射性セシウムによる空間放射線量が高い地域では、ウラン系列元素や放射性カリウムに起因する空間線量率は過大評価される一方、トリウム系列元素に起因する空間線量率は適切に評価される。そのため、人工放射性物質に対するデータでも、トリウム系列元素に起因する空間線量率に着目することで積雪水分量を適切に評価することができたと考えられる。他方で、測定不確かさの範囲を越えて評価された例が数例認められ、その要因の分析が課題となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
積雪による空間線量率の減少の傾向を把握する換算式を構築し、天然の放射性物質だけでなく人工放射性物質に対しても換算係数を適用することが示唆されたため、上記のように判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、換算式の精度を高めるために継続してデータを蓄積するとともに、数値シミュレーションを用いて積雪による放射線遮蔽効果、および遮蔽効果の元素依存性に関する物理的メカニズムを調べる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)