『みえる被災』『みえない被災』:震災前後で生じた地域資源格差と中長期的健康影響
Project/Area Number |
22K10532
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58030:Hygiene and public health-related: excluding laboratory approach
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
坪田 恵 (宇津木恵) 帝京大学, 医学部, 講師 (20419998)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
|
Keywords | 東日本大震災 / 社会資源 / 居住形態変遷 / 健康 / 中長期的影響 / 地域資源格差 / みえる被災 / みえない被災 / 心身の健康 |
Outline of Research at the Start |
被災直後より継続的に調査を実施している地区において,震災前後の地域資源,内外からの人的・物的資源の流出入のデータを文献調査より収集,被災地域におけるa)『みえる被災』『みえない被災』による震災前後の地域資源の変容実態を明らかにし,b)『みえる被災』『みえない被災』で生じた地域資源格差が被災者の将来の心身の健康に及ぼす中長期的影響について縦断的な検討を行う.
|
Outline of Annual Research Achievements |
被災直後より継続的に実施されている被災地域住民追跡研究「岩手県における東日本大震災被災者の支援を目的とした大規模コホート研究~Research project for prospective Investigation of health problems Among Survivors of the Great East Japan Earthquake and Tsunami Disaster (RIAS Study)」の対象地区において,地域における人的・物的資源の震災前後の流出入のデータをとRIASの経年データと紐付けを行うことで,a)『みえる被災』『みえない被災』による震災前後の地域資源の変容実態を明らかにし,b)『みえる被災』『みえない被災』で生じた地域資源格差が心身の健康に及ぼす中長期的影響を縦断的に検討することを目的に実施している. 初年度は,RIAS Studyで収集した発災直後からの居住場所,滞在期間についての移動を記した詳細な記録データを整理,発災から現在の住処に至るまでの住居移転の変遷の類型化を試み,それぞれの変遷パターンと特徴について多方面から検討を行った.併せて,災害公営住宅への移転も進んだ2018年度の被災高齢者を対象に,現在の住居形態と「物理環境(騒音やカビ等)」「社会環境(住居状況や社会的支援等)」の関連を明らかにすることを目的とした検討を行い,学術雑誌に報告した.結果,「社会環境」との関連では,震災前と同じ住居に居住している群と比較し,災害公営住宅群で独居者が多く,災害公営住宅,新所新築群でソーシャルキャピタルが有意に低いことが明らかとなった. 地域資源の情報収集に当たっては,陸前高田市,大槌町へ出向き,情報の種類や取り組みについて自治体職員,住民から聞き取り調査を行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたとおり、a)『みえる被災』『みえない被災』による震災前後の地域資源の変容実態については、データの整理が終わり,被害状況の変化がと健康影響についての検討を開始している.他方、b)『みえる被災』『みえない被災』で生じた地域資源格差が心身の健康に及ぼす中長期的影響における地域資源に関する情報収集については、現地の担当者,ならびに現地に関係の深い協力研究者との連携のもと、情報収集が行われている。
|
Strategy for Future Research Activity |
a)『みえる被災』『みえない被災』による震災前後の地域資源の変容実態と健康アウトカムについては、引き続き検討を進める.他方、b)『みえる被災』『みえない被災』で生じた地域資源格差が心身の健康に及ぼす中長期的影響における地域資源情報については,自治体の保健活動については報告書が存在するが,その他社協や自治会などにおける活動は,各団体毎に異なっており体系的な整理に至っていないデータが数多く,またそのメモ形式も機関によりまちまちであったこともあり,どの項目をどのように編集するか,についてさらなる検討が必要と考えられた. なお,昨年度研究代表者の異動に伴い,前職での倫理申請の変更,現職での倫理申請に時間を要している.昨年度末に前職での倫理申請変更手続きが終了したため,今後は現職での倫理申請を進め,承認が得られ次第,論文の投稿,学会発表ができるように準備を進める.
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)