Project/Area Number |
22K10570
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58030:Hygiene and public health-related: excluding laboratory approach
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
榎本 美佳 久留米大学, 医学部, 准教授 (10360281)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 住民検診 / オキシトシン / 認知機能検査 / 検診 |
Outline of Research at the Start |
平均寿命世界第一位の日本であるが、平均寿命と健康寿命に乖離があり、自立できない期間が長いことが現実である。オキシトシンは動物実験ではストレス緩和や社会性の向上に関与すると報告されているが、一般住民における疫学調査の報告がなく未知のホルモンである。このオキシトシンに着目し、血中のオキシトシン濃度が認知機能の維持、抑うつ状態の緩和、血圧や脈拍など生命維持の指標の向上として評価できるバイオマーカーとなるのかを本研究の住民検診のデータを用い疫学の面から探求する。オキシトシンを測定することにより心身の状態が予測でき、オキシトシン投与により健康寿命延伸となる臨床応用へと展開するための研究基盤を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
平均寿命世界第一位の日本であるが、平均寿命と健康寿命に乖離があり、自立できない期間が長いことで介護が必要な状況で亡くなるケースが多くなり、超高齢社会で医療がひっ迫懸念される。健康寿命延伸を目的とした予防対策が早急に必要である。オキシトシンは動物実験ではストレス緩和や社会性の向上に関与すると報告されているが、一般住民における疫学調査の報告がなく未知のホルモンであり、現在簡単には測定できない状況である。このオキシトシンに着目し、血中のオキシトシン濃度が認知機能の維持、抑うつ状態の緩和、血圧や脈拍など生命維持の指標の維持や改善を評価できる指標となるのかを本研究の住民検診のデータを用い疫学の面から探求することを目的としている。まず、2016年の一般住民における血中オキシトシンの平均値、その平均値に男女差や年齢差があるのかを調べること、オキシトシン値が認知機能、抑うつ状態、血圧・心拍数・糖代謝・インスリン抵抗性・脂質代謝などの自律神経調節と関連するのか横断研究を行った。この横断研究の結果のうち、欧州動脈硬化学会では認知機能とオキシトシン値との関連について発表を行った。 長崎県佐世保市宇久島にて2022年7月に149名と2023年7月に174名に住民検診を行った。その際に認知機能検査およびストレス調査も2016年と同様に施行した。この検診のデータ整理を行いオキシトシンを測定した2016年から8年間での認知機能あるいはストレスがどのように変化したかをデータ整理した。2024年7月にも同地区で200名に検診を行う予定であり、認知機能検査やストレス調査を行えるよう準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2016年に行った住民検診で得られたデータはすべて整理を行い、すぐに解析できる状態にした。オキシトシンの平均値、分布が明らかになり、オキシトシンと体重、肥満度、心拍数、血圧、脂質代謝、糖代謝、腎機能、肝機能、タンパク、炎症指標(高感度CRP)などの変量さらに頸動脈硬化の程度、睡眠時間、認知機能検査(MMSE)、抑うつ状態(自己評価式抑うつ尺度)との相関や関連を解析できた。2016年の対象者ではないが、2022年に149名に2023年に174名に対して2016年と同様の住民検診を行っており、こちらもデータはすべて入力した。2024年も200名に対して住民検診を行う予定であり、2016年から8年間の期間に認知機能やストレスの程度が変化しているかの縦断研究を進めていくことが次のステップである。
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Strategy for Future Research Activity |
オキシトシンについての横断研究は行えたため、2022年に149名、2023年に174名の中に2016年の対象者を抽出すること、2024年に200名に実施する予定である検診受診者のデータ整理、体重や血圧の変化、糖・脂質代謝の変化、高血圧や糖尿病、脳血管疾患や心臓病の罹患率を調査する。さらに認知機能検査や抑うつ状態(自己評価式抑うつ尺度)の変化を調べる。ベースライン時のオキシトシン値が2016年から7年間の間で身体の変化と関連するか、高血圧や糖尿病、脳血管疾患や心臓病発症にオキシトシンが関係しているのか、ロジスティック回帰分析あるいはコックスの比例ハザードモデルで解析する。
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