Project/Area Number |
22K10573
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58030:Hygiene and public health-related: excluding laboratory approach
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
松下 由実 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 臨床研究センター, 臨床研究統括部 室長 (50450599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大曲 貴夫 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 国際感染症センター長 (20562557)
森岡 慎一郎 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 医師 (50812682)
横山 徹爾 国立保健医療科学院, その他部局等, 部長 (70282770)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | COVID-19 / 生活習慣 / 後遺症 / 縦断研究 |
Outline of Research at the Start |
現在、全世界的なCOVID-19の感染拡大が起こり、大きな問題となっている。COVID-19は、回復後1年経過しても後遺症に苦しむ患者が約半数いるという報告もあり、また、後遺症がいつ終わるのかについては明確な答えが出ていない。研究代表者が所属する国立国際医療研究センターは、国内最大規模のCOVID-19入院患者レジストリシステムを作成し、研究代表者らは様々な研究を行ってきたところである。本研究では、COVID-19レジストリに登録された患者を対象に、①COVID-19罹患前後の生活習慣とCOVID-19後遺症の有無・期間との関連はあるのか、②COVID-19の後遺症はいつまで続くのかについて、前向き追跡研究により明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
COVID-19の後遺症は、回復者を追跡する難しさもあり、国内外でもあまり研究が行われておらず、さらに生活習慣に着目し、COVID-19の後遺症に及ぼす影響について長期追跡した研究はほとんどない。本研究は、COVID-19罹患前後の生活習慣とCOVID-19後遺症の有無・期間との関連を明らかにし、後遺症予防のための生活習慣を見出すことを目的として行った。 COVIREGI-JPに登録された人のうち、NCGMへ入院し、日本国籍を持つ人を対象とした。NCGMの既存レジストリデータのデータベース化を行った。既存のレジストリでは把握されていない栄養状態や他の生活習慣について、NCGM入院症例に対して、退院後にベースライン調査を行い、半年後に後遺症の追跡調査を行った。ベースライン調査・追跡調査の項目は、生活習慣(入院前および追跡時点)、後遺症等とした。後遺症の調査項目の決定にあたっては、先行研究のレビューも行った。 調査は郵送で行った。2021年3月までに退院した人(グループA)は、退院後の初回調査(ベースライン調査)はすでに完了しており(278名)、追跡調査を4回実施した。2021年4月~2022年3月に退院した人(グループB)は、ベースライン調査を実施した(583名)。さらに追跡調査を3回実施した。 日本で入院していたCOVID-19患者のデータの大規模レジストリ(23,414人:男性13,360人、女性10,054人)を用い、男性のCOVID-19重症化リスクは10歳以上年上の女性と同等であることを明らかにした(Matsushita Y, et al. J Epidemiol 2023)。さらに、喫煙がCOVID-19に及ぼす影響についても明らかにした(Matsushita Y, et al. Int J Epidemiol 2022)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
調査は郵送で行った。2021年3月までに退院した人(グループA)は、退院後の初回調査(ベースライン調査)はすでに完了しており(278名)、追跡調査を4回実施した。2024年1月の調査時には、後遺症が続いている14人の人に調査票を送り、13人から回答を得て、そのうち11人はまだ後遺症の症状が持続していた。2021年4月~2022年3月に退院した人(グループB)は、ベースライン調査を実施した(583名)。さらに追跡調査を3回実施した。2024年1月の調査時には、後遺症が続いている14人の人に調査票を送り、12人から回答を得て、そのうち11人はまだ後遺症の症状が持続していた。
日本で入院していたCOVID-19患者のデータの大規模レジストリ(23,414人:男性13,360人、女性10,054人)を用い、男性のCOVID-19重症化リスクは10歳以上年上の女性と同等であることを明らかにした(Matsushita Y, et al. J Epidemiol 2023)。さらに、喫煙がCOVID-19に及ぼす影響についても明らかにした(Matsushita Y, et al. Int J Epidemiol 2022)。
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Strategy for Future Research Activity |
追跡調査を、半年ごとに郵送で行う。発症前後の栄養状態や他の生活習慣、併存疾患・既往歴等を説明変数、後遺症発症の有 無および発症した場合の消失までの期間を目的変数とした生存時間分析等を行う(2024年度)。
本研究では ①COVID-19罹患前後の生活習慣とCOVID-19後遺症の有無・期間との関連はあるのか、 ②COVID-19の後遺症はいつまで続くのか、を明らかにし、その成果の波及効果として、下記2つを考えている。
1. COVID-19患者の後遺症予防のためのハイリスク者の同定 本研究で得られた解析結果は、後遺症のハイリスク者の同定につなげることができ、生活習慣管理計画等の質の向上を通じ、患者の後遺症予防に寄与できる。 2. COVID-19患者の後遺症予防のための普及啓発への活用 本研究で得られた解析結果は、専門家会議等での科学的根拠の一つとなることが期待され、国民への普及啓発に役立つと考えられる。
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