病院で働く看護職者のディーセント・ワークに関する研究
Project/Area Number |
22K10663
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58050:Fundamental of nursing-related
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
山住 康恵 共立女子大学, 看護学部, 准教授 (30553052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 美奈 共立女子大学, 看護学部, 准教授 (90363845)
松本 里加 共立女子大学, 看護学部, 専任講師 (30848065)
中原 るり子 共立女子大学, 看護学部, 教授 (90408766)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | ディーセント・ワーク / 看護師 / 持続可能な働き方 / 労働環境 / 看護管理 / 看護職 |
Outline of Research at the Start |
ポストコロナやSDGs時代を迎え,SDGsの目標8である『ディーセント・ワーク』を意識した職場づくりが重要であると考えた。そこで,本研究では看護職者のディーセント・ワークの現状を調査し,ディーセント・ワークの定着,促進を阻害する要因と「働きがいのある人間らしい仕事」とは何かを明らかにすることを目的とする。本研究の成果を関連学会等で社会に向けて発信することにより,今後の看護師の労働環境改善に向けた一助となることが予測される。
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Outline of Annual Research Achievements |
1960年代以降慢性的な看護師不足が問題となって久しく、この間看護師の離職防止に向け、看護協会をはじめとして様々な取り組みがなされてきた。研究においても離職や職務満足に関して多くの研究がなされており、離職の要因となるストレスや職務満足度、マグネットホスピタルなどの尺度が開発されてきた。しかし、いずれも抜本的な労働環境の改善や看護師不足解消にはつながっておらず、看護協会によるこれまでの様々な労働環境改善に向けた取り組みも含め功を奏しているとは言い難い。さらに、現状の看護職の労働環境はディーセント・ワーク(Decent Work )とは言えない。そこで、これまでに開発された看護師の労働に関する尺度とは異なる、労働環境の改善につながる新たな指標(尺度)が必要であると考えた。 以上のことから、病院で働く看護職のディーセント・ワークの評価尺度を開発することにより、開発した尺度を活用し労働環境の改善を図ることや、看護管理者に就業環境の評価を提供することができ、看護師自身が労働問題を認識することができると考え、労働問題およびディーセント・ワークに関して文献検討を行った。 看護学でのディーセント・ワークに関する研究は、看護学分野の研究者が障害者雇用に関して調査したものや産業保健師が会社員のディーセント・ワークについて研究したものがあるが、病院で働く看護職のディーセント・ワークに関する研究はなかった。わが国のディーセント・ワークに関する先行研究では、大手企業やその従業員を対象とした調査が実施されているが、調査項目はILOのディーセント・ワーク・アジェンダやディーセント・ワークのガイドブックに基づいて作成されていなかった。 文献検討の結果より、日本の病院で働く看護職を対象としたディーセント・ワーク・アジェンダに則った労働環境を評価するための尺度の開発が必要であると考えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ディーセント・ワークに関する文献検討を行い、尺度開発に向けて原案を検討中である。原案作成においては、ILOより直接評価指標などを取り寄せ、国際的な基準を踏まえている。今年度は、COSMIN(COnsensus-based Standards for the selection of health Measurement INstruments)checklist の指針に準じた信頼性・妥当性の検証の第1段階として、尺度原案の内容的妥当性の検討、表面妥当性の検証を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、病院で働く看護師のディーセント・ワークの測定尺度を開発するとともに、信頼性と妥当性を検証することを目的とする。 研究は3段階からなり、第1段階は病院で働く看護師のディーセント・ワーク尺度原案の妥当性の検証、第2段階目は予備調査、第3段階目は尺度の信頼性・妥当性の検証をする。 第2段階目の予備調査では、内的整合性、再検査信頼性、測定誤差、構造的妥当性の検証を行い、第3段階目の本調査では、構成概念妥当性の検証を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)