Project/Area Number |
22K10683
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58050:Fundamental of nursing-related
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
齋藤 真 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (70178482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 肇子 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (20259386)
長谷川 智之 三重県立看護大学, 看護学部, 准教授 (40588183)
岡根 利津 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (90823930)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | リフレクション / 観察 / 眼球運動 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、看護における観察技術の向上を目的に、熟練者と初学者の観察方法の違いを眼球運動により客観的に示し、それをリフレクション教材として用いることで観察技術の教育効果を高めようとするものである。初学者が自らの眼球運動を確認し、さらに熟練者のそれと比較、内省をすることでリフレクション教育が成立する。本研究では、眼球運動を用いたリフレクション教育によって観察技術が早期に向上するものと考えている。
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Outline of Annual Research Achievements |
看護師の観察は、患者や周囲の環境を把握するために行うが、初学者が習得する技術としては難易度が高い。それは、「何」を「どのように」観察したか、その内容を初学者に教示するための教育手法がないためである。本研究では振り返り学習の手法であるリフレクションに着目し、観察時の視線解析データを用いたリフレクションの効果を検討した。2023年度は、対象者を無作為に3群に振り分けリフレクションの効果を測定する実験研究である。実験方法は、患者情報の確認後、看護場面の観察を行い、観察直後にリフレクティブサイクルに基づきリフレクションを行う。3群はリフレクションとして自己および熟練看護師の眼球運動データを用いるA群、自己の眼球運動データのみを用いるB群、看護場面の画像のみを提示するC群(対照群)とした。眼球運動の計測はアイマークレコーダーを用い、眼球運動の解析は注視場所、注視時間、注視回数および視線移動回数等とした。眼球運動はA群が他の2群よりも有意に総注視時間が長く、総注視回数が多かった。また重要領域(熟練看護師の注視時間が長い領域)間および重要領域から問題領域(問題点を示す領域)への総視線移動回数においてもA群が他の2群より有意に多かった。これらの結果からリフレクションに眼球運動データを用いることで、観察の知覚(Level 1)の段階において効果があることが明らかとなり、観察の教育方法として新たな示唆が得られた。看護学における基礎教育や新人教育に対し、自己および熟練看護師の眼球運動データの活用が期待され、教育方法の初段階としては、熟練看護師の眼球運動データを教材として活用する方法が挙げられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
問題なく実験、解析が行われた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の課題は、観察を理解(Level 2)の段階および予測(Level 3)の段階へ変化させる介入方法として、情報間の関係性や病態の理解を促すための、学生個々に沿った声掛けの付加を検討するべきである。また、今回の実験では連続した4回の観察およびリフレクションに限定したため、さらに回数を重ねることや、様々な観察場面を用いることで、学習曲線や習熟といった視点での評価が必要である。
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