看護教育におけるジェンダーバイアス尺度開発による国際比較とその解消の方策構築
Project/Area Number |
22K10712
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58050:Fundamental of nursing-related
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Research Institution | Jobu University |
Principal Investigator |
箕輪 千佳 上武大学, 看護学部, 教授 (10520835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 香代子 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 研究員 (00344599)
中原 純 中京大学, 現代社会学部, 准教授 (20547004)
李 孟蓉 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 講師 (60412988)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
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Keywords | 看護学教育 / ジェンダーバイアス / 尺度開発 / 国際比較 / ジェンダー / 看護職 / 看護基礎教育 |
Outline of Research at the Start |
看護職は女性が9割以上を占め、女性に適した職業であるという固定観念から、看護職のジェンダーバイアス(差別・偏見)が生じ、長時間労働や過労、離職につながっている。ジェンダーバイアスは看護基礎教育ですでに始まっており、その解消には教育が効果的とされるが、バイアスの状況を測定する尺度がなく、教育効果や国際間の比較もできない。そこで看護教育のジェンダーバイアス尺度を開発し、ジェンダー平等が最も進んでいる台湾とフィンランドとの国際比較により、日本での看護基礎教育のジェンダーバイアス解消の方策の構築を行うことが本研究の目的である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では看護基礎教育におけるジェンダーバイアス尺度を開発し、ジェンダー平等が最も進んでいる国との比較により、日本での看護基礎教育のジェンダーバイアス解消の方策を構築することを目的としている。 本研究初年度は看護系大学の3年生以上の学部生12名(男子学生5名、女子学生7名)に、学んでいる中で感じているジェンダーに関連する経験と認識について半構成的面接を行った。 本研究2年目である令和5年度は、上記の半構成的面接時に録音した音声から逐語録を作成し、ジェンダーに関する経験や認識について語っている部分を1内容ごとに区切り、要約したものをコードとし、その内容の似通ったものを集めてサブカテゴリ、さらに抽象度を上げてカテゴリ、コアカテゴリとし質的帰納的分析を行った。その結果、244コードから37サブカテゴリ、9カテゴ、4コアカテゴリが抽出され、第43回日本看護科学学会で発表した。以上の結果と医療・看護の教育におけるジェンダーバイアスに関する国内外の文献検討を行い、「ジェンダーバイアス」の構成概念を検討した結果から、4つの構成概念と22の質問項目を作成、内容から尺度名は「ジェンダーバイアス尺度」より「ジェンダー平等性尺度」の方が適当であるとした。仮の「看護教育のジェンダー平等性尺度」と基準妥当性の検討のため鈴木(1994)の「平等主義的性役割態度スケール短縮版(SESRA-S)」から成る無記名自記式質問紙調査を、2看護系大学3看護専門学校の合計5校の看護学生約280名を対象に実施し、現在解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の初年度である令和4年度は、研究グループ内で研究目的と概要、および4年間のスケジュール、役割を共有した後、国内外の文献の検討と半構成的面接調査の実施及び分析を行った。新型コロナウイルス感染症の流行もあり、研究グループ全体の研究会議はZoomを利用したオンラインで合計6回行った。 本研究2年目である令和5年度は、半構成的面接調査の分析結果をまとめ、学会発表を行った。さらに、その結果から仮のジェンダー平等性尺度を作成し、2大学3専門学校の看護学生を対象に質問紙調査を行った。現在解析中である。研究グループ全体の研究会議はZoom を利用したオンラインで5回、東京に集合して対面で丸2日間行い、詳細なデータ分析と尺度作成ができた。計画に沿って順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に実施した質問紙調査のデータから「看護教育のジェンダー平等性尺度」の信頼性・妥当性を検証する。その尺度開発について、論文にまとめ投稿、また、国際学会で発表する予定である。 令和6年度は「看護教育のジェンダー平等性尺度」を使用してジェンダー平等が進んでいるとされる台湾とフィンランドの看護系大学の看護学生を対象に質問紙調査を行う計画である。台湾の看護大学の教員とは連絡が取れており、質問紙や研究説明書の中国語訳は台湾出身の研究メンバーの一人が作成する予定である。倫理審査の必要性や調査方法も今後詰めていく。フィンランドでの調査は、現地の大学病院で看護師をしていた日本人から協力の了解を得ているので、フィンランド語での文書作成の協力依頼等、台湾での調査と同様に進めていくことができるよう調整を図っている状況である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)