「地域包括ケア」時代の家族介護者が直面する倫理的葛藤とその支援に関する研究
Project/Area Number |
22K10719
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58050:Fundamental of nursing-related
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
松浦 利江子 金城学院大学, 看護学部, 教授 (50535995)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2025: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 地域包括ケア / 家族介護者 / 倫理的葛藤 |
Outline of Research at the Start |
「地域包括ケアシステム」の構築が進められ、高齢になった家族を支援する家族・親族等(以下、「家族介護者」)が担う役割はますます重要になっている。他者をケアする経験は「自己の真の成長」をもたらし、「人生の糧」となる一方、時間や体力の消耗、心理面や経済面の負担、折々の家族間の調整等で、様々なジレンマ(以下、「倫理的葛藤」)に陥り、苦悩する側面もある。本研究は、1) 地域包括ケアシステムを活用している家族介護者と、2)看護職者および関連職種への調査を介して家族介護者が直面する倫理的葛藤の実態を明らかにし、3) 倫理的葛藤との関連要因を明らかにし、4)家族介護者支援策を構築することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
高齢社会にあって「地域包括ケアシステム」の構築が進められており、高齢になった家族を支援する家族や親族等が担う役割はますます重要になっている。他者をケアする経験は「人生の糧」となる一方、時間や体力の消耗、心理面や経済面の負担、折々の家族・親族間での調整などで様々な葛藤に陥り、苦悩する側面もあると考えられる。 本研究の目的は、地域包括ケアシステムを活用して高齢者等の家族が地域で生活するための支援に携わっている家族介護者、および、地域包括ケアセンター等で業務に従事する看護職者等を対象にした調査を介して、家族介護者がケアに携わる中で直面する倫理的葛藤の実態、支援へのニーズを明らかにして、家族介護者の倫理的葛藤に対する支援策を構築することである。今年度は、昨年度予定していたもののCOVID-19感染防止策の都合により実施を見合わさざるを得なかった、家族介護者を対象にした半構造的面接の実施に取り組んだ。研究計画のうち、市町村部に在住する家族介護者を対象にした半構造的面接を実施した。その後、都市部に在住する家族介護者を対象にした調査を進めているところである。 市町村部に在住する家族介護者の葛藤の声としては、家族を介護するために自身やきょうだいのライフプランの変更を余儀なくされたことに由来する葛藤、諦念、介護に携わる生活の中で余裕をなくしてしまうことに由来する悲嘆、苦悩がきかれた。このような家族介護者の経験や声に根差した、情報発信の方法、支援策、専門職者の役割をより明確にしていくことは、今後重要になると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は、昨年度COVID-19感染防止策がとられていた都合上、制限されていた対面での調査が可能となったため、家族介護者を対象にした半構造面接に取り組み始めることができた。まず、市町村部に在住する家族介護者の調査に着手することができ、引き続き都市部在住の家族介護者の調査に取り組み始めたところである。この調査は令和4年度に予定していた調査であったことから、進捗状況としては「遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
【調査1】として予定していた、家族介護者を対象とした聞き取り調査のうちの、都市部在住の家族介護者の調査に取り組むと共に、次に、結果の分析に基づき、【調査2】として予定している、地域包括ケアセンター業務に従事している看護系及び関連職員の調査へと進める準備に取り組む予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)