Project/Area Number |
22K10848
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58060:Clinical nursing-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
明石 惠子 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (20231805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 美和 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 助教 (80938548)
中神 克之 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (20551237)
江口 秀子 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 教授 (90512343)
森木 ゆう子 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (70374163)
松田 麗子 名古屋女子大学, 健康科学部, 講師 (30552559)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 倫理的行動 / 臨床倫理活動 / 医療従事者 |
Outline of Research at the Start |
臨床現場で生じる倫理的問題に対して倫理カンファレンスや倫理コンサルテーションが行われたり、学会などで臨床倫理に関する研修が行われたりしている。研究代表者も10年以上にわたり倫理的問題を議論する研究会を地域で開催してきた。しかし、このような臨床倫理活動の効果は明らかにされておらず、倫理的問題の認識や対応には職種間の差も生じている。 本研究では、施設に勤務する医療従事者を対象とする質問紙調査によって、臨床倫理活動の実態と倫理的行動との関連を明らかにするとともに、質問紙調査と面接調査によって臨床倫理活動の波及効果を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、①施設に勤務する医療従事者の臨床倫理活動の実態と倫理的行動との関連を明らかにする、②縦断研究によって、臨床倫理活動による医療従事者の倫理的行動の変化を明らかにする、の2点である。本年度は、臨床倫理活動の範囲の検討と医療従事者の倫理的行動の概念分析を行った。 臨床倫理活動の範囲:最近5年間の研究論文や実践報告を検索し、活動の目的・対象・方法などを整理した。そして次のように定義した。A臨床倫理委員会;臨床倫理の推進や評価の中心的な役割を果たす組織。施設の臨床倫理に関する方針・指針・ガイドラインなどの作成。B倫理コンサルテーション;患者または担当医療チームが直面している倫理的問題を患者、患者家族、担当医療チームの合意によって解決できるよう支援する活動。C倫理カンファレンス;医療チームが直面している事例または振り返り事例の倫理的問題とその対応方法についての主体的な議論。D倫理教育;施設・地域における臨床倫理の普及、倫理観の醸成、人材育成を目的とする講演や事例検討などの企画・実施。Eその他;A~Dに当てはまらない活動。 倫理的行動の概念分析:キーワード検索およびハンドサーチによって得た文献、医療職の倫理綱領や各種ガイドラインなどから倫理的行動に関する記述を抽出して検討した。その結果、次の結果を得た。倫理的行動の属性:患者の尊重、共有意思決定支援、身体の安全・安楽の保持、心理的安寧を促す支援、守秘義務の遵守、多職種連携、医療チームとしての責務遂行。先行要件:倫理的問題への対応能力、専門職としての意識、組織の課題解決。帰結:人間としての成長、実践に対する自己評価、倫理的行動の内省、医療・ケアの質向上、多様性尊重社会の実現。 次年度は、本研究の結果を用いて、倫理的行動を測定する質問紙を作成し、臨床倫理活動に参加した医療者の倫理的行動の実態を調査する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、臨床倫理活動の範囲の検討と医療従事者の倫理的行動の概念分析を行い、その結果をもとに、倫理的行動を測定する質問紙を作成する予定であった。臨床倫理活動の範囲の検討は予定通りに結果を出すことができた。しかし、倫理的行動の概念分析に時間を要し、質問紙の作成に至っていない。 倫理的活動について、日本と海外では文化も医療システムも異なるため、まず「倫理的行動」をキーワードとして日本の文献を検索した。その結果、23文献を選定した。そして、使用されている質問紙の項目や質的記述的分析の結果をコードとして抽出し、コードの類似性と相違性に基づいてカテゴリー化を行い、倫理的行動の属性、先行要件、帰結を研究メンバー全員で議論した。コードの意味を理解するために再三、元文献を参照してメンバーの意見が一致するまで議論を繰り返したことが時間を要した理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の結果を用いて、臨床倫理活動と倫理的行動の質問紙暫定版を作成し、プレテストを実施する。その結果から質問紙を完成させる。そして、医療従事者に対する横断調査および臨床倫理活動を行っている医療従事者を対象とする縦断調査を行う予定である。
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