Project/Area Number |
22K11317
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
|
Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
横井 賀津志 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 教授 (50506912)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 信也 森ノ宮医療大学, 医療技術学部, 教授 (00783515)
垣本 晃宏 森ノ宮医療大学, 医療技術学部, 准教授 (50443784)
中村 めぐみ 森ノ宮医療大学, 総合リハビリテーション学部, 講師 (70804508)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
|
Keywords | 主観的記憶障害 / 作業 / 生活行為 / 在宅 / 地域在住高齢者 / 二重課題 / 海馬容量 |
Outline of Research at the Start |
認知症のプレクリニカルな状態とされる主観的記憶障害(SMI)は,改善可能にもかかわらず,リスクや介入が明確でない.SMIは高齢期のみならず中年期にも認められ,日常生活に直結する制限をきたすが,生活行為に焦点をあてたリスク因子は探索されていない.また,SMIへの介入も高齢者に限定的で,集団での運動介入が多い.認知症予防のためにも,中年期以降の在宅型のSMI超早期介入に目を向ける必要がある.本研究では,中年者から高齢者の生活行為特性に焦点をあてたSMIリスク因子を明らかにし,リスク因子介入と生活行為に認知刺激を組み込んだ二重課題のSMI改善と予防効果を,海馬容量の変化を捉えて明らかにする.
|
Outline of Annual Research Achievements |
和歌山ヘルスプロモーション研究に参加した認知症の診断を受けていないMMSEの得点が25点以上の259名を対象に,個人の重要度が高い生活行為(作業)形態の特性に関する自記式アンケートおよびSubjective memory complaints(SMCs),基本属性について聴取した.SMCsの評価は,米国疾病対策予防センターの調査にも採用されている単一質問「過去12カ月間に,より頻繁に起こる,または悪化する混乱や記憶障害を経験しましたか?」を用い,「はい」をSMCsありとした.参加者259名の内訳は,男性100名,女性159名,平均年齢73.9±5.8歳であった.131名(51.0%)はSMIを認めなかった.作業とSMCsがないことに関して,男性は作業遂行の高さ(オッズ比1.41 [95%信頼区間:0.95-2.08])および作業の頻度の多さ(オッズ比2.15 [95%信頼区間:0.90-5.15])に関連する傾向があった.女性は作業満足度の高さ(オッズ比1.37 [95%信頼区間:1.04-1.81])が,有意に関連していた.この結果は,年齢,教育歴,Body mass index,喫煙の有無,アルコール摂取の有無,疾患を調整しても変化はなかった.これらの結果から,作業はSMCsの関連要因であると考え,SMCsを有する高齢者に,在宅で実施可能な意味のある作業に認知刺激を組み込んだ二重課題の効果について予備的研究を実施した.対象は,27名の高齢者で,意味のある作業を抽出後に,しりとり,計算,想起課題などの認知知刺激を自己選択し組み込んだ.二重課題は,在宅で週3,4回程度,3ヵ月間実施した.結果指標は,MoCA-JおよびSymbol Digit Modalities Test(SDMT),生活満足度指数(LSI-Z),自己効力感尺度とし,介入の前後に評価した.結果,MoCA-J合計得点,MoCA-J下位項目の遅延再生,LSI-Zに有意な変化を認めた.現在,MR装置(日立 AIRIS Vento 0.3T)用いた海馬容積を主要結果指標として,作業に認知刺激を組み込んだ二重課題の介入進行中である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
【2022, 2023年度】 住民健診において,個人が重要とする生活行為特性と主観的記憶障害の関連性を明らかにした上で,在宅で実施可能な作業に認知刺激を組み込んだ課題を開発し,予備的研究を終えた.海馬容積測定に関しては,研究参加者の募集に時間を要し,2023年度末時点で15名の参加登録があった.そのため,2024年5月から介入開始となる.
|
Strategy for Future Research Activity |
【2024年度】 SMI有と無で,15名の前後比較研究で海馬容積を測定する.介入前の評価において,横断的に作業の特定と海馬容積についても解析する.海馬容積測定のためのプロトコルは決定済である.MR装置(日立 AIRIS Vento 0.3T)によるボランティア撮影を終え,FreeSurferを用いた脳画像解析処理に必要なMR撮影シーケンス確認と取得画像を実際に解析処理する環境を構築した. 【2025年度】 SMI改善・予防のための介入を,ランダム化比較試験により効果検証し,中年期からのSMI 改善のための在宅介入モデルを構築する.
|