Project/Area Number |
22K11392
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
井澤 和大 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (10736185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 浩一朗 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (00318817)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 座位行動 / 心大血管疾患 / 健康関連QOL / 包括的心臓リハビリテーション / 心大血管疾患患者 |
Outline of Research at the Start |
心大血管疾患は、再発率が高いため、運動療法および疾病管理を含む患者教育を系統的に行う包括的心臓リハビリテーションプログラムが重要となる。しかし、従来の包括的心臓リハビリテーションでは、患者の生活場面、特に座位行動(座りすぎ)の影響については十分に検討されていない。本研究では、多施設共同研究を通し、包括的心臓リハビリテーションにおける座位行動の影響を明確化する。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、国内外において、座位行動 ( 座 り す ぎ 、 sedentary behavior)が健康に及ぼすリスクが指摘されている。座位行動は、「座位、半臥位および臥位におけるエネルギー消費量が 1.5 metabolic equivalents (Mets) 以下の全ての覚醒行動」と定義され、ガイドラインで推奨される水準の身体活動を行っていても、座位時間が長くなれば健康リスクとなる可能性がある。しかし、心大血管疾患患者における生活場面、特に座位行動の影響については、未だに不明な点も多い状況である。そのため、心大血管疾患患者における座位行動の身体機能指標に対する影響について明らかにする必要があった。2023年度は、まず、2022年度に取り組んだ検討を踏まえて、座位行動の過多・過小別による身体機能のアウトカム指標につき比較検討された。その結果、従来の心臓リハビリテーションを施行している患者においても心臓リハビリテーション以外の日常生活における座位行動の過多・過小別により、退院時の身体機能指標の高低に差異があることが示された。したがって、これらの身体機能の向上のためには、心臓リハビリテーション施行の有無のみならず、日常生活における座位行動についても考慮する必要があるものと考えられた。しかし、座位行動に関連する要因は、年齢や性別などの社会人口学的要因を含めて、複数存在する。したがって、それらとの関連要因については、解析方法を再考し、進めていく必要がある。また、座位行動の過多・過小が健康に関する生活の質(Health related Quality of life: HRQOL)や予後に影響する可能性も否定できない。現段階では、その詳細については未だ明らかではなく、症例数の増加を踏まえ更なる検討を要するものと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、当初の計画である、心大血管疾患患者における座位行動(座りすぎ)の影響について、座位行動の過多・過小別による身体機能指標の差異について言及することができた。また、その結果より、従来のリハビリテーションを施行している患者においてもリハビリテーション以外の日常生活における座位行動の過多・過小別により、退院時の身体機能指標の高低に差異があるということを明らかにすることができた。ゆえに、身体機能の向上のためには、リハビリテーション施行の有無のみならず、日常生活における座位行動についても考慮する必要があるという方向性を示すことができた。一方で、座位行動に関連する要因は、年齢や性別などの社会人口学的要因を含めて、多数存在する。それらの要因との関連性については、次年度の課題となる予定である。そのため、今一度、解析方法を再考し、進めていく予定である。また、座位行動の過多・過小が健康に関する生活の質(Health related Quality of life: HRQOL)や予後に影響する可能性もあるため、その点も踏まえ、症例数の増加も踏まえ更なる検討を要するものと考えられる。以上より、本研究では、現在までの進捗状況としては、概ね順調に進展しているものと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度における研究成果としては、心大血管疾患患者における座位行動 の過多・過小別による身体機能のアウトカム指標につき比較検討された。その結果、座位行動の過多群は過小群に比し、身体機能指標の高低には差異があることが示された。すならち、従来のリハビリテーションを施行している患者においてもリハビリテーション以外の日常生活における座位行動の過多・過小別により、退院時の身体機能指標の高低に差異があることが明らかとなっている。しかし、これまでの検討からは、他の関連要因、例えば、年齢、性別、基礎疾患、重症度、栄養状態、服薬情報、運動習慣が主要アウトカムにどのような影響を及ぼすか?については、未だ言及できない状況にある。また、予後や健康関連QOLについても、症例数が少ないことから層別による影響については言及できていない。次年度は、症例数を増やしたうえで、これらの点を再考しつつ更なる解析を進めていく必要がある。以上より、2024年度の研究の推進方策としては、上記を踏まえ、更なる検討を要するものと考えられる。
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