Project/Area Number |
22K11499
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
原田 永勝 島根県立大学, 看護栄養学部, 教授 (40359914)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | X型ACTN3遺伝子 / 2,6-diaminopurine / PTC / XX型 / リードスルー翻訳 / αアクチニン3 / 食品 / ACTN3 / 遺伝子多型 / スポーツ / 食品成分 / α-アクチニン3 / ポリアミン / プラスミド / X型 |
Outline of Research at the Start |
ACTN3遺伝子は速筋線維のα-アクチニン3タンパク質をコードする。ACTN3にはR型とX型の遺伝子多型がある。X型ACTN3のmRNAは、異所性の翻訳終止コドン(PTC)で翻訳が停止し分解されるため、X型のみ有するXX型のヒトではα-アクチニン3が発現しない。様々な人種でXX型は、とくに走る競技で不利になると考えられている。本研究では、食品成分を用いたリードスルー翻訳(PTCの読み飛ばし翻訳)の効果によってX型ACTN3遺伝子からα-アクチニン3タンパク質が発現する可能性について明らかにする。ACTN3の遺伝子多型がもたらすハンディキャップの克服をめざした新しい研究基盤を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ACTN3遺伝子は速筋線維のα-アクチニン3タンパク質をコードする。ACTN3にはR型とX型の遺伝子多型が存在する。X型ACTN3のmRNAは、異所性の翻訳終止コドン(PTC)で翻訳が停止し分解されるため、X型のみ有するXX型のヒトではα-アクチニン3が発現しない。様々な人種でXX型は、スポーツとくに走る競技で不利になると考えられている。本研究では、食品成分を用いたリードスルー翻訳(PTCの読み飛ばし翻訳)の効果によってX型ACTN3遺伝子からα-アクチニン3タンパク質が発現する可能性について明らかにする。これまでの研究で、X型ACTN3遺伝子に対するポリアミン(spermine,spermidine)のリードスルー翻訳は小さいか検出できないレベルであることがわかった。本年度の研究では、他の天然化合物として2,6-diaminopurineの効果を解析した。実験には、①リードスルー翻訳レポーター遺伝子(ウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子にPTCを導入したもので、リードスルー翻訳が起こると全長ルシフェラーゼが発現し活性を示す)の発現プラスミド、および②ヒトX型ACTN3遺伝子(成熟mRNAをコードする)を外来性に発現させるためのプラスミドを使用した。これらを遺伝子導入した培養細胞に2,6-diaminopurineを投与した。①を導入した細胞では、2,6-diaminopurineの投与によりルシフェラーゼ活性の大幅な上昇が確認された。一方、②を導入した細胞に2,6-diaminopurineを投与したところ、全長のα-アクチニン3タンパク質の発現が検出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に用いた候補化合物ではX型ACTN3遺伝子のリードスルー翻訳活性を見出だすことができなかったが、本年度に用いた候補化合物では強いリードスルー翻訳活性を確認することができた。実験も効率よく進み、昨年度に少し遅れてしまった研究計画の進行を概ね順調な進行に戻すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究ではX型ACTN3遺伝子の成熟mRNAをコードするプラスミドを使用したが、より生体内に近い条件で検討するため、今後は外来性にヒトX型ACTN3遺伝子のpre-mRNAをコードするプラスミドを導入した細胞を用いて、2,6-diaminopurineのリードスルー翻訳効果を検証する。
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