運動に伴い自然発生する視空間情報は海馬に対する運動効果を仲介するのか
Project/Area Number |
22K11528
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
西島 壮 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (10431678)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 運動 / 海馬 / 運動様式 / 神経活動 / 神経新生 / 視空間情報 |
Outline of Research at the Start |
運動は脳機能を高めるが、その効果は運動条件によって大きく左右される。本研究は運動条件として新たに「視空間情報」に着目し、「運動(移動)に伴い自然発生する視空間情報が、海馬に対する運動効果を仲介する」と仮説を立て、検証する。 野生動物にとって、運動の本質は、移動行動である。運動すると自身の空間的位置は変わるため、必ず視空間情報が発生する。そして運動効果が顕著に認められる海馬は、空間認知(今、自分がどこにいるか)を担う。つまり、その運動効果の発現に視空間情報が関わる可能性が高い。本研究は、運動中の視空間情報の大小を実験的に操作し、それによって海馬に対する運動効果が促進/抑制されることを示す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、運動が海馬神経機能を高める背景に「視空間情報」が関与するかどうか明らかにすることを目的としている。本年度は、様式の異なる運動(視空間情報が多いトレッドミル走、視空間情報が少ないロタロッド走)が海馬に及ぼす影響について、一過性運動負荷実験(実験1)、習慣的運動負荷実験(実験2)から比較・検討した。 一過性運動が海馬神経活動に及ぼす影響は、ロタロッドと比較してトレッドミル走において大きいことが明らかとなった(Tsucida et al., Neurosci Lett, 2022)。さらに習慣的運動が海馬における神経新生に及ぼす影響も、ロタロッドと比較してトレッドミル走において大きいことが明らかとなった。 以上の結果は、「運動が海馬神経機能を高める背景に視空間情報が関与する」という本研究の仮説を支持するものであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
実験1および実験2が滞りなく完了し、実験1については国際誌に発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
トレッドミル走とロタロッド走が海馬以外の脳領域に及ぼす影響について、視空間認知に関する脳部位についてさらに詳細な検討を進める。また視空間情報量を実験的に操作することにより、同じ運動であっても海馬に対する運動効果が異なるかを実験的に検証する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)