Project/Area Number |
22K11545
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
山下 修平 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学・研究部, 副主任研究員 (80534859)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | ハイパフォーマンススポーツ / プロジェクトマネジメント / アクションリサーチ / 中間支援 |
Outline of Research at the Start |
近年、高い競技水準での競い合いであるハイパフォーマンススポーツは、システムの構築・強化が重要視されている。また、中央競技団体(NF)にはそのシステムを効果的に活用するためのマネジメント機能が求められる。そこで、本研究では、NFの選手育成・強化事業を効果的に実施するためのマネジメント機能を解明するため、NFの選手育成・強化事業でのインタビュー調査、参与観察を行う。本研究は、ハイパフォーマンススポーツの現場で得られる経験的事実に基づくデータを積み重ねることができ、今後のスポーツ組織の組織変革にとって有効な含意を提示することが期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、中央競技団体(NF)が選手強化事業を効果的に実施するためのマネジメント機能を解明し、その強化を支援する方策を検討することを目的とする。本年度の研究では、昨年度に実施したプロジェクトマネジメントのためのコミュニケーションに関する学習支援による介入が、支援を受けた小規模NFの事業マネジメントへ及ぼした影響についての検討を行った。その結果、支援プログラムの提供後に、事業マネジメント担当者は事業マネジメント業務での能力発揮が出来ているという自己評価を得たこと、知識エリアの半数以上で能力発揮を出来ているという感覚を持てた事業マネジメント担当者が多いことが明らかとなった。このことから、学習支援による介入は、事業マネジメントに関する業務で力を発揮できているという自己評価を醸成することができたと考えられる。さらに、業務の対象範囲に対象者の視点が向けられた可能性があることも明らかとなった。プロジェクトマネジメントにおけるスコープ・マネジメントはプロジェクトの成否を分ける一要因であるという指摘もあるように、業務範囲に視点が向けられることは、プロジェクトの業務におけるマネジメントを促進する上で重要であると考えられる。さらに、支援を得た小規模NFでの事業マネジメントに関する第三者評価は、多くのNFで介入後にPDCAサイクルが順調に進捗しているという良い評価を得た。その一方で、参加者は支援プログラムを活かして課題解決のための行動をしていたが、事業マネジメントに関する第三者評価では良い評価を得られないケースが観察された。このことから、事業マネジメント担当者が支援を受け、事業をマネジメントすることで、主体的に事業を推し進めようとする行動が出来るようになるという変化だけでは、組織全体での事業マネジメントの精度を高めるのには限界がある可能性があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画では、インタビュー調査を実施し、好事例を有する団体での参与観察を行うこととしていたが、予備調査で実施したアンケート調査によりNFの事業マネジメントに関する問題点が明らかになったため、その問題点に対する介入を試みた。介入の結果、マネジメント担当者及び組織全体にどのような変化が生じたのかを検証するため、介入後に予備調査で実施したアンケート調査と同様の調査を行った。それにより、組織間においても、個人間においても、顕在化する変化には差異があることを確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる令和6年度は、これまでに得られた結果を総合的に考察し、小規模NFの事業マネジメントを促進する上での問題点や障壁、小規模NFの適切な事業マネジメントを促進するための支援策について、理論面と実践面を踏まえた成果報告を行う。特に、学術論文を投稿し、成果を残すことに取り組む。また、国内学会においても発表を行う予定である。
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