Project/Area Number |
22K11586
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小山 貴之 日本大学, 文理学部, 教授 (80579110)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川井 良介 日本大学, 文理学部, 助教 (00779928)
松田 雅弘 順天堂大学, 保健医療学部, 先任准教授 (40453485)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
|
Keywords | 体幹屈筋持久力テスト / 相関分析 / 上体起こしテスト / 体幹伸筋持久力テスト / 閉鎖運動連鎖上肢安定性テスト / 上肢Yバランステスト / 傾斜角度 / 信頼性 / 級内相関係数 / 体幹屈筋 / 持久力テスト / 上体起こし / フィールドテスト / 標準値 |
Outline of Research at the Start |
上体起こしには腰部損傷のリスクがあり,より安全な体力テスト法を検討することは,国民の健康維持・増進にもつながり社会的意義がある.これまで我々は,体幹屈筋持久力テストのための測定台を独自に設計・作成し,上体起こしや等速性体幹筋力と体幹屈筋持久力との関連について検討している.そこで,本研究では,4年計画にて以下の3つの調査検討を行う.①体幹屈筋持久力の傾斜角度を段階的に設定し,最適角度を調査する.②体幹機能を評価する複数のフィールドテストと体幹持久力との関連を調査し,妥当性の検証を行う.③一般者とアスリートを対象に,標準値の作成を行う.
|
Outline of Annual Research Achievements |
体幹屈曲持久力テスト(TFET)は、先行研究において45°から60°の体幹傾斜角度で使用されている。60°の傾斜角度は高齢者に適しているが、アスリートにとっては難易度が低すぎる可能性がある。そのため,TFETの使用意義は、傾斜角度と対象集団によって異なる可能性がある。これまで、異なる傾斜角度で測定の信頼性を検証しており、45°、50°、55°のいずれでも高い検者内信頼性が得られた。そこで本研究では、各TFET角度で得られた姿勢保持時間と複数の体幹機能テストとの関連を検証することを目的とした。 対象は体育学生350名(男性236名、女性114名)で、角度(45度、50度、55度)により3グループに分けた。TFETは、指定された角度で背もたれを10 cm後方に移動させることから始まり、対象者は初期姿勢を維持し、対象者の背中が再び背もたれに触れた時に終了とした。体幹機能テストとして、30秒間の上体起こしテスト、体幹伸展持久力テスト(TEET)、閉鎖運動連鎖上肢安定性テスト(CKCUEST)、上肢Yバランステスト(UQYBT)を測定した。 相関分析の結果、男性においてTFETと上体起こし(45°でr=.32、50°でr=.37、55°でr=.27)、TEET(50°でr=.54)、UQYBT(55°でr=.30)の間に有意な相関が認められた。女性では、TFETと上体起こし(45°でr=.49、55°でr=.61)、TEET(45°でr=.38)、CKCUEST(45°でr=.35,50°でr=.31、55°でr=-.37)との間に有意な相関が認められた。 結論として、TFETの角度は持久力の容量と体幹機能テストの成績に影響を与えることが示された。異なる角度でのTFET保持時間の変動は、多様な集団の体力レベルを正確に評価するために適切な角度を選択することの重要性を示唆すると考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度では、体幹屈筋持久力テストの3つの傾斜角度(45°、50°、55°)それぞれで得られた保持時間と、臨床的あるいはスポーツ現場において用いられている体幹機能テストとの関連性を分析することで、構成概念妥当性を検討することを計画していた。上記内容については、予定していた測定データの取得を順調に実施できた。データ分析の総括としては概ね想定された結果が得られており、本研究の目的である体幹屈筋持久力テストの有用性を示す根拠となる資料が作成できたといえる。当初予定よりも多くの研究参加者を得ることができたため、性別ごと、運動習慣ごと、スポーツ種目ごとといった分析が可能となった。これらの分析は未実施のため、今後下位分析を進めて対象属性に応じた体幹屈筋持久力の特徴を検討する。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度に測定した体幹屈筋持久力テストの3つの傾斜角度における姿勢保持時間と各体幹機能テストとの関連について、性別、運動習慣別、スポーツ種目別の下位分析を進める。2024年度に計画を予定していた体幹屈筋持久力テストの標準値作成を進める。一般体育学生から男性300名、女性100名のデータを取得する。また、剣道部員100名に対し体幹屈筋持久力テスト及び体幹伸筋持久力テストを測定し、競技種目特性の傾向を検討する。中高年者100名に対し体幹屈筋持久力テストを実施する。体幹屈筋持久力テストの実施方法は2022年度、2023年度に準じて実施し、傾斜角度は一般体育学生には45°、50°、55°、剣道部員には45°、中高年者には55°で実施することを検討している。2023年度の相関分析の結果はWorld Congress of Sports Physical Therapy 2024(Norway, Oslo)にて研究発表を予定している。2022年度、2023年度の研究データは順次論文化を行い、論文投稿を準備する。
|