対戦型スポーツにおける対人行動・集団行動の原理解明
Project/Area Number |
22K11619
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
澤野 弘明 愛知工業大学, 情報科学部, 准教授 (10609431)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | スポーツ分析 / ハンドボール / バレーボール / 卓球 / アノテーション / 対戦型スポーツ / 分析支援 / 映像分析 / 画像処理 / 行動原理分析 |
Outline of Research at the Start |
対戦型スポーツにおいて対戦相手の分析は重要である.IoT センサや画像・音声技術が発展して,投げる・打つ・移動するといった単発的な動作特徴を分析する研究については実用段階といえる.一方で,対戦相手によって変化する時系列の対人行動や集団行動の原理については未だ解明されていない.申請課題では,対戦スポーツにおける対人行動及び集団行動を定量的に評価する手法の開発を目指す.まず時系列における動作特徴の関係性をまとめ,つぎに動作特徴と時系列空間の情報を紐付けて,マクロ視点・ミクロ視点で対人行動・集団行動の傾向を明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、対戦型スポーツにおける対人行動・集団行動の原理解明を目指し、画像解析技術を活用したプレー分析手法の開発に取り組んだ。 バレーボールの動画解析では、AutoMLツールRoboflowを用いてラリーとスパイクの検出モデルを構築する手法を提案した。ラリー開始時刻の推定結果は適合率0.73、再現率1.00であり、スパイク時刻推定では適合率0.80、再現率0.65であった。卓球の動画解析において、YOLOv8を用いてボールとプレーヤーを検出し、打球技術を分類する手法を開発した。ハンドボールでは、カメラ方向決定、コート推定などの技術を組み合わせ、攻撃数、ボール保持率、選手位置と軌跡を取得する手法を提案した。これにより、チームの攻撃パターンを定量的に評価できるようになった。さらに、Webベースのハンドボール試合分析アプリケーションを開発した。シューターの移動軌跡、役割、シュートコース、得点率、成功率などの指標を記録可能で、システム使用性評価(SUS)で平均的なスコア72.9点を上回る結果を得た。本アプリを用いて第27回ハンドボール世界選手権を分析したところ、上位チームでは前半と後半で攻撃パターンが変化することが明らかになった。得点の高いチームは守備を抜く動きが多く、低いチームでは直線的な動きが目立った。 以上の研究を通じて、対戦型スポーツにおける動作の時系列と空間的な対人・集団行動を定量評価する基盤技術を確立した。高精度な画像解析による動作検出と、動作特徴・空間情報の関連付けにより、プレーの詳細な分析が可能になってきている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で示したように、2023年度は研究全体のなかでも重要な要素である、高精度な画像解析による動作検出、プレーの種類の分類手法の開発を行った。これらの研究内容は、原著論文2本、学会誌研究資料1本、国際会議2件、国内会議8件で発表を行った。以上のことから、本研究は概ね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の研究成果に基づいて、2024年度では対人行動・集団行動の原理解明の手法の開発に着手する。具体的には、統計的手法・時系列分析を組み合わせて、どの事象において、行動が変化するかを明らかにする。 また、多種スポーツの知見を組み合わせて、分析手法の精度向上に努める。研究の成果を専門家と議論して、実践的な効果検証を今後進める予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(23 results)