Project/Area Number |
22K11646
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59030:Physical education, and physical and health education-related
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
柳瀬 慶子 常葉大学, 教育学部, 准教授 (90739054)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | 表現運動・ダンス学習 / リズム系ダンス / 「参与的ずれ」 / リズムの乗り / サンバダンス / 「間」 / 動きの「ため」 / 予期 / サンバリズム / 同期 / 位相のずれ / モーションキャプチャ |
Outline of Research at the Start |
本研究はリズムダンスにおける「リズムに乗る」ために重要な,リズムや他者の動きとの同期現象(音楽に合わせて自然に身体が揺れる等)に見られる「参与的ずれ」(動きのずれ)を定量化し,学校教育で指導が困難な表現運動・ダンス学習で児童・生徒がリズムに乗って踊るための指導法の開発を目的とする. サンバダンスを対象に,モーションキャプチャを用いて,サンバダンスの熟練者と初心者の比較実験を行う.①サンバリズムとステップ・身体各部位の協調 ②他者との協調 ③初心者の触覚と聴覚に働きかける道具の使用,それぞれの「参与的ずれ」のデータを収集して規則性を見出し,初心者が「参与的ずれ」を獲得するための指導法を考案する.
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Outline of Annual Research Achievements |
2年次は、リズム系ダンスにおいて、「リズムに乗る」ために重要なリズムや他者の動きとの同期現象に見られる「参与的ずれ」の定量化に向けて、リズムと動きがどのような関係にあるのかに関して、文献から明らかにした。研究結果については、学会発表と論文発表を行った。 学会発表では、リズム系ダンスの「即興表現」の観点から、規則的なリズムのパルス(拍)という制約の中で、動きの「間」や「ため」が「参与的ずれ」に当たることが考察された。また、バルス(拍)とパルス(拍)の「間隙」を運動者が予期しながら踊り、その予期を適度に裏切るリズム(バルスに合わせて予期通りに踊れるリズムや、逆にシンコペーションが多く予期することが難しい複雑なリズムではない)が、「参与的ずれ」を生み出し、「リズムに乗る」ことを深めるということが考察された。 論文では、リズム系ダンスの「リズムの特徴を捉えて踊る」という『学習指導要領解説』のの内容を考察するという観点から、サンバリズムとヒップホップダンスにおけるリズムと動きの関係について明らかにした。その結果、サンバは、シンコペーションから起こる動きの「ため」によりリズムとリズムの「間」にステップを生起させて踊っており、ヒップホップは遅いテンポからできる広いビートの「間」で次のビートを予期しながら動きを「ため」て、ビートに合わせてヒット動作を行って踊っていることが考察された。どちらもリズムによって動きの「ため」が生まれ、「ため」が連続したステップを誘発し「参与的ずれ」を生み出していることが考察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
サンバダンスにおける熟練者と初心者の「参与的ずれ」の定量化にあたり、1年次に、偶然発生するサンバリズムとステップや各身体部位のずれと、「参与的ずれ」とを区別する必要性が生じた。2年次は、その解決のために文献による「参与的ずれ」の考察を行ったため、研究の進捗にやや遅れが見られる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究で得た知見に基づいて、「参与的ずれ」に関する解明を進め、表現運動・ダンス学習で児童・生徒がリズムに乗って踊るための指導法の開発につなげていく予定である。
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