Approaching disease prevention and treatment through fatty acid composition and mitochondrial quality control
Project/Area Number |
22K11696
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
松井 弘樹 群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (20431710)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須永 浩章 群馬大学, 大学院医学系研究科, 研究員 (10760077)
横山 知行 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (70312890)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | 脂肪酸組成 / ミトコンドリア / マイトファジー / 疾患モデル / 疾患予防 |
Outline of Research at the Start |
脂肪酸は食事由来の中性脂肪の分解や糖質から合成され、生体のエネルギー源や細胞膜の構成成分として利用される。この脂肪酸の質的変化が心血管系疾患をはじめとする生活習慣病の発症・進展に関わることが示唆されている。本研究では、脂肪酸組成とその調節酵素であるElovl6に着目し、心臓、肝臓、腎臓、筋肉などエネルギー代謝の盛んな臓器・組織におけるミトコンドリアの品質維持、病態の発症や進展に及ぼす影響について、疾患モデル動物や臨床検体の解析より明らかにする。栄養素としての脂肪酸が、共通の細胞内器官であるミトコンドリアへ及ぼす影響を明らかにすることで、新たな生活習慣病予防・治療戦略の構築につながる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでに、全身Elovl6欠損マウス、心筋細胞特異的Elovl6欠損マウスに圧負荷心不全モデルを作成したところ、コントロールマウスと比較して心重量/体重比の増加や心臓線維化、心機能の低下が著明に抑制される結果を得た。このメカニズムとして、Elovl6欠損マウスの心臓では損傷ミトコンドリアの選択的分解(マイトファジー)に重要なParkinのタンパク発現が著明に亢進し、心肥大や心不全が抑制されること、リピドミクス解析により、Elovl6の欠損が特定の脂肪酸を増加させ、この脂肪酸がParkinの発現誘導に関与することを明らかにした。以上より、Elovl6による脂肪酸組成の変化が、Parkinの発現誘導を介してマイトファジーとミトコンドリアの品質維持に影響し、心肥大の病態を制御することが明らかとなった。 ミトコンドリアは生体エネルギーを作り出し、そのエネルギー基質である脂肪酸との関連は密接である。さらに、Elovl6は脂質代謝の盛んな様々な臓器に発現が見られることから、我々は全身Elovl6欠損マウスの各臓器(肝臓、骨格筋、腎臓、脳、脂肪組織 etc.)において、Parkinの発現やマイトファジーの解析を行った。その結果、肝臓や腎臓においても、Parkinの発現誘導が見られること、Elovl6欠損マウスに急性腎障害のモデルマウスを作成したところ、病態が改善される傾向を認め、Parkinを介したマイトファジーが関与する傾向も明らかにした。 現在、Elovl6の欠損により、他の臓器でもParkinの発現が誘導される傾向を明らかにしており、各臓器に特異的なElovl6欠損マウスの作成と脂質組成の解析、疾患モデルの作成による病態との関連性について検討を進めている。さらに、Parkinの発現を制御する脂質の投与により、それらの臓器における病態改善効果が見られるか、検討を進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Elovl6の欠損におけるParkinの発現および脂質分析と、疾患モデルによる病態との関連性など、着実に研究計画は進んでおり、順調に成果も得られている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後はElovl6の欠損によりParkinの発現が誘導が見られた臓器・細胞を標的として、各部位に特異的なElovl6欠損マウスの作成と脂質組成の解析、疾患モデルの作成による病態との関連性について検討を進める。 さらに、Parkinの発現やマイトファジーを制御する責任脂質を同定し、各臓器の病態モデル動物へ投与することで、その効果を検証するとともに、責任脂質がどのような経路でParkinの発現制御に関与しているか、転写・翻訳カスケードや脂肪酸の代謝産物など、基礎的なメカニズムについても検討していく予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
-
-
-
-
-
[Presentation] Genetic deletion of Elovl6 in cardiac fibroblast attenuates fibrotic response during pressure overload in mice.2023
Author(s)
Hiroaki Sunaga, Hiroki Matsui, Sayaka Tadaki, Yogi Umbarawan, Nozomi Furukawa, Ryo Kawakami, Tatsuya Iso, Norimichi Koitabashi, Takashi Matsuzaka, Hitoshi Shimano, Tomoyuki Yokoyama, Hideki Ishii, Masahiko Kurabayashi
Organizer
第87回日本循環器学会学術集会
Related Report
-