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Effects of rice protein and chlorella as novel alternative proteins

Research Project

Project/Area Number 22K11736
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
Research InstitutionNiigata Institute of Technology

Principal Investigator

久保田 真敏  新潟工科大学, 工学部, 准教授 (00595879)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Keywordsデンプン分解米胚乳タンパク質 / 食事誘導性肥満モデルマウス / 抗肥満作用 / 糖尿病 / 糖尿病性腎症 / 脂肪肝 / 抗酸化 / 米タンパク質 / クロレラ / 抗糖尿病作用 / レジスタントプロテイン / 抗アトピー性皮膚炎作用
Outline of Research at the Start

近年,高齢化社会への対策として健康寿命の延伸に注目が集まっている。この健康寿命を延伸させるためにはタンパク質の十分な摂取が必要であり,新たな機能を有するタンパク質源の開発が求められている。そこで本研究では新たなタンパク質源として期待されるデンプン分解米胚乳タンパク質(SD-REP)とクロレラ粉末に注目し,動物実験を行い以下の3つの機能について明らかにする。
①SD-REPは,糖尿病および糖尿性腎症の進行遅延作用を有しているのか。
②SD-REP中の難消化性タンパク質である米プロラミンは,腸内細菌叢改善作用を有しているのか。
③クロレラ粉末はアトピー性皮膚炎の重症化を抑制することができるのか。

Outline of Annual Research Achievements

現在市販が始まっているデンプン分解米胚乳タンパク質(SD-REP)を用いた機能性研究は,わずかに脂質代謝改善作用についての報告がみられるのみであり,機能性に関する研究は非常に限られている。SD-REP中には難消化性タンパク質であるプロラミンが含まれることから,本年度はこのプロラミンの作用に注目し脂質排泄促進作用などを介したSD-REPの抗肥満作用を明らかにすることを目的とした。
供試動物として7週齢の雄性C57BL/6マウスを用い,肥満誘導を目的に高脂肪高ショ糖飼料で12週間飼育した。試験飼料はタンパク質源としてカゼインあるいはSD-REPを用い,粗タンパク質含量20 %となるように調製した。試験群は高脂肪高ショ糖カゼイン(HC)群,高脂肪高ショ糖SD-REP(HR)群,標準カゼイン(NC)群の計3群を設定した。試験期間中は体重(毎週),飼料摂取量(毎日)を測定し,試験最終週には糞の回収を行い,回収した糞は腸内細菌叢解析に供した。
試験開始1週間後からHC群と比較してHR群で体重増加の有意な抑制がみられ,その値はNC群と同程度まで抑制されていた。また脂肪重量も体重増加と同様に,HR群で有意に低値を示した。血液生化学分析の結果より,血中の肝機能マーカーがHR群で有意に低値を示し,さらに肝臓組織観察の結果より,肝細胞の肥大および空胞化がHR群で抑制されていることも示された。腸内細菌叢の解析結果から,HR群で肥満により増加することが報告されているFirmicutes門の細菌群が有意に減少し,肥満により減少することが報告されているBacteroidetes門の細菌群が有意に増加することが示され,SD-REP摂取により腸内細菌叢のパターンが改善している可能性が示された。以上の結果より,SD-REPは抗肥満・抗脂肪肝作用を有し,腸内細菌叢に影響している可能性が示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

申請書では米プロラミン精製物を用いた検討を行うと記載したが,米プロラミン精製物を用いた2週間の飼養試験の結果より,米プロラミンを5 %含む高脂肪高ショ糖飼料を摂取させたマウスの糞中に米プロラミンが多量に排泄されていることが糞中の電気泳動解析の結果より明らかとなり,さらに人工消化試験により米プロラミン精製物が難消化性であることが示された。一方,当初期待した脂質排泄促進作用については米プロラミン摂取による有意な脂質排泄促進作用はみられず,米プロラミンは脂質排泄促進作用を有していない可能性が示され,米プロラミン単独の肥満に対する効果は限定的である可能性が危惧された。そこで2023年度は米プロラミン精製物ではなく,米プロラミンを含むデンプン分解米胚乳タンパク質(SD-REP)全体を用いた検討を行うこととした。2023年度は食事誘導性肥満モデルマウスを用い,SD-REPの摂取が腸内細菌叢に与える影響を評価し,抗肥満作用との関連性に注目した解析を行うこととした。その結果,SD-REP摂取が体重増加および脂肪蓄積を有意に抑制することを明らかにし,さらに血中肝機能マーカーの上昇および高脂肪高ショ糖飼料摂取による肝組織変化を有意に抑制する作用を有している可能性を明らかにすることができた。また腸内細菌叢の解析結果から,SD-REPの摂取が肥満により増加することが報告されているFirmicutes門の細菌群を有意に抑制し,肥満により減少することが報告されているBacteroidetes門の細菌群を有意に増加させることが示され,これら腸内細菌叢の変化がSD-REPの抗肥満作用に関与している可能性が期待された。
以上のように,当初予定した検討内容はほぼ実施しており,一部期待した効果が得られていないところは検討内容を微修正し,申請書に記載した通り研究を遂行できたと考えている。

Strategy for Future Research Activity

タンパク質含量が約60 %と高く,培養タンクなどを使用することで工業的に大量生産することが可能となっていることから,近年,新たな代替タンパク質源の1つとして微細藻類のクロレラ粉末が期待されている。そこで2024年度は申請内容に従い,クロレラ粉末の新規生理学的機能性として免疫系に与える影響に注目し,クロレラ粉末の摂取がアトピー性皮膚炎マウスの皮膚炎症状に与える影響について明らかにすることを目的とする。供試動物として3週齢の雌性HR-1マウスを使用し,15週間の飼養試験を行う。なおアトピー性皮膚炎の惹起は,試験開始3週目より週に3回,1.2%トリニトロクロロベンゼン(TNCB)を背部に塗布することにより行う。試験期間中は,角質層水分含量の測定,アトピー性皮膚炎の代表的な皮膚炎症状の1つである紅斑形成の評価,皮膚炎症状の進行を総合的に評価するための指標である皮膚炎スコアの算出を行い,皮膚炎症状に与えるクロレラ粉末の影響を経時的に評価する。またアトピー性皮膚炎の発症にはアトピー素因というものが関わっていることが知られており,その1つにIgEを産生しやすい体質がある。そこで2024年度の検討では,クロレラ粉末の作用メカニズムとして,生体の免疫系バランス(細胞性免疫/液性免疫)が細胞性免疫側に傾くことでIgE産生が抑制され,アトピー性皮膚炎の重症化が抑制されるという仮説を立て,免疫系バランスおよびIgE産生に与えるクロレラ粉末摂取の影響を明らかにする。なお免疫系バランス評価は細胞性免疫側の免疫応答の指標の1つである血清中IgG2a濃度,液性免疫側の免疫応答の指標の1つである血清中IgG1濃度をELISA法を用いて測定することにより行い,さらに血清中総IgE濃度もELISA法により測定する。

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] デンプン分解米胚乳タンパク質の摂取が糖尿病およびその合併症に与える影響2022

    • Author(s)
      津原啓太,門脇基二,久保田真敏
    • Organizer
      日本アミノ酸学会第16回学術大会
    • Related Report
      2022 Research-status Report

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Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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