Circadian rhythm sleep disorders and the pathogenesis of Alzheimer's disease
Project/Area Number |
22K11869
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
久保 厚子 近畿大学, 医学部, 助教 (70647792)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 概日リズム / 神経変性疾患 / tau / タウオパチー / タウ / 睡眠障害 / アルツハイマー病 / 概日リズム睡眠障害 |
Outline of Research at the Start |
睡眠-覚醒リズムに乱れが生じたことで起こる睡眠障害を概日リズム睡眠障害と呼び、アルツハイマー病(AD)では高頻度に認められる。しかし、AD病態と睡眠障害の関係性はまだわかっていない。タウは、ADを含むさまざまな神経変性疾患の脳で異常蓄積(タウオパチー)し、神経細胞死を誘導する認知症の原因となるタンパク質である。本研究ではADの病因で神経毒性が強いと考えられるこのタウに注目し、タウオパチーの睡眠障害への寄与について検証する。マウスの概日リズム解析を通じ、タウ病態と概日リズム睡眠障害との因果関係を明らかにする。これにより、認知症発症や進行の緩和につながる睡眠障害の問題の解決法を案出する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は2022年度に作成した解析方法を用いて、ISH,IHCによるPS19マウス脳におけるmRNA、タンパク質レベルでの詳細な解析を進めた。野性型マウス脳のSCNでは確認されなかったヒト変異型タウ(hTau)mRNAの発現がPS19マウスではISHにより確認された。ニッスル染色による中年個体(10-14ヶ月齢)マウスのSCN神経細胞を評価したが、野性型マウスとPS19マウスで差は確認されなかった。IHCによる解析では、中年個体のPS19マウスの海馬、大脳皮質、扁桃体で多数のAT8陽性細胞の局在が確認されたのに対して、SCNではAT8陽性細胞はほとんど確認されなかった。行動リズムは、加齢に伴い野性型マウスでは昼夜の振幅差が低下したが、PS19マウスでは昼夜の振幅差の低下は確認されなかった。概日リズムの形成を担うSCN時計遺伝Per2の発現周期についての解析では、野性型、PS19マウスの、若齢、中年のどちらのマウスも約 24 時間周期のリズムを示し大きな差は確認されていない。海馬のPer2 mRNAはISHにより、ZT4-6(昼間)の発現が低く、ZT16-18(夜)で最も高く、SCNとは逆位相の時計遺伝子のリズム発現が確認できた。また、PS19マウスの海馬Per2でも約 24 時間周期のリズムを呈していた。タウオパチ-マウスのSCN内の時計遺伝子発現のより詳細な解析を進めるため、時計遺伝子の発現をリアルタイムで発光量として可視化・モニターする実験系を立ち上げている。PER2::LucマウスとPS19マウスの掛け合わせを進めているが、哺育仔の食殺が続き解析用のマウスが1個体しか得られていないため、この実験については現在も交配を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概日リズムの解析には24時間での発現量変化などを解析を行うため、24時間内に一定の間隔で脳を取り出しサンプル調整を行う必要があり、解析に多くのマウスが必要となる。しかし、半年齢を過ぎたPS19マウスからは産仔が得られにくく、哺育仔の食殺も続いている。現在、解析に必要な匹数を準備することに時間がかかっている。また23年度に得られた行動リズムの結果をさらに進めるべきと考え新たな実験を追加している。これらのことから、申請時の予定よりは進捗はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
mRNAやタンパク質の定量解析を概日リズムと併せて評価するには、多くの個体が必要である。しかし、哺育仔の食殺が続き必要数を整えるのに準備を要しているため、IVF-ETにより個体数を増やす予定である。23年度にISHにより得られたSCN内の時計遺伝子の発現周期について、より精度を上げたqPCR法による定量的な発現比較解析を行う。 23年度に得た結果であるPS19マウスの行動変化について、原因を明らかにするための検証実験を進める。23年度に得られたPer2::Luc/PS19マウス1個体と同腹の野性型マウスが9ヶ月齢に達した時点で、Per2時計遺伝子の発現をリアルタイムで解析を行い、SCN内での神経細胞の動機機構にタウオパチ-神経変性がどのように影響を与えているのかについて解析をする。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)