Project/Area Number |
22K11909
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60010:Theory of informatics-related
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
玉置 卓 兵庫県立大学, 情報科学研究科, 准教授 (40432413)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 厳密アルゴリズム / 近似アルゴリズム / 計算困難 / 制約充足問題 / 充足可能性問題 / アルゴリズム / 計算限界 / 量子計算 |
Outline of Research at the Start |
制約充足問題は普遍的な組合せ問題として様々な分野で研究されている. 本研究では理論計算機科学の観点から制約充足問題の新しい系統的な研究を創始する. 本研究の第一の目的は, 計算限界証明技法に触発されたアルゴリズムの設計と解析を行うことである. 従来の分枝限定法, 局所探索や数理計画法とは全く異なる計算限界証明技法を活用したアルゴリズムは大きな可能性を秘めている. 本研究の第二の目的は, 制約充足問題と量子計算の組合せの研究を行うことである. 従来から行われている制約充足問題に対する量子アルゴリズムの研究を発展させるとともに量子版制約充足問題に対する古典および量子アルゴリズムの研究にも取り組む.
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Outline of Annual Research Achievements |
位相的データ解析におけるパーシステント図が複数与えられたとき、それらの中心をボトルネック距離およびWasserstein距離について求める問題について、計算困難性と近似アルゴリズムを与えた。概要は以下の通りである。 ユークリッド空間の点集合が与えられたとき、各点を中心とする半径rの球を考える。r=0から徐々にrを増やしていくと、最初は離れていた球が交わりを持つようになる。そして、ある時点で球の集合が「穴」を持つようになり、さらに後の時点ではその穴が消滅する、という現象が発生する。このような r とともに生成消滅する穴の情報を(発生時刻、消滅時刻)の組で表したものが点集合のパーシステント図である。定義からパーシステント図は2次元平面の点集合であり、すべての点は直線 y=x の上側に存在する。 複数のパーシステント図P1, P2, ..., Pm が与えられたとき、それらを要約するために「中心」Qを計算したいという状況がある。ここで中心とは、あるパーシステント図で、どのパーシステント図との距離も与えられたd以下となっているもののことである。 本研究では、Piの要素数が等しい場合を扱う。また、Qはm個の点と y=x を満たす任意の点を含んでよいとする。本研究の結果として、ボトルネック距離に関して中心を求める問題の2近似アルゴリズム、および2-ε近似のNP困難性を証明した。また、Wasserstein距離に関して中心を求める問題の2近似アルゴリズム、および厳密解のNP困難性を証明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1) NII Shonan Meeting NO.198 New Directions in Provable Quantum Advantagesに於いて量子計算・アルゴリズムの研究者との国際交流を推進した。 (2) 科研費基盤A 量子計算資源量に制約がある量子計算のための理論基盤 (谷 誠一郎 代表、現早稲田大学、前NTT) ワークショップに於いて「Max -CSPの最適な近似(不)可能性証明の枠組みをk-Local Hamiltonian Problem (k-LHP) に移植するための考察」という題目で研究発表を行った。 (3) 共同研究を実施し、局所ハミルトニアン問題に対する量子アルゴリズムの計算時間を改良することに成功した。論文投稿準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
上述したように本研究の第2の目的について結果が得られており、論文を完成させて投稿する。 また、共同研究を継続して関連する話題について研究を行う。さらに、旅費を活用して国内外の研究者と連携することで新たな方向性や有用な技法を探求する。
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