Project/Area Number |
22K11916
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60020:Mathematical informatics-related
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
河上 肇 秋田大学, 理工学研究科, 教授 (20240781)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | ベイズの定理 / 逆問題 / MCMC / 未知形状 |
Outline of Research at the Start |
本研究では逆問題をテーマとする。逆問題は, 結果から原因を推定するタイプの問題であり, 科学技術の多くの場面で現れるだけで無く, 数学的にも重要な問題であるとされる。本研究では, 逆問題の中でも, 特に「何らかのデータから, 空間内の領域の未知形状を推定する逆問題」を扱う。本研究の目的は, 未知形状のベイズ事後確率分布を得るための MCMC アルゴリズムを設計し, その理論的考察を行うことである。MCMC は汎用の方法であるが, しばしば計算量が膨大になる。この計算量を減らすために,「尤度計算の簡素化」と「効率的な提案分布の設計」を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、ベイズの定理が主要なツールである。課題の遂行のためには、ベイズの定理に関する十分な理解が欠かせない。ベイズの定理に関する理解を深めるために、尤度の役割に関する考察を行い、その内容を Doob’s consistency of a non-Bayesian updating process, Statistics and Probability Letters 203 (2023) 109921 に発表した。概要は以下の通りである。ベイズの定理を用いて、観測値から未知パラメータを推定することを考える。本研究課題では、推定したい未知形状が、未知パラメータに当たる。観測値が 2 つ以上あるとき、それらが条件付き独立であれば、全ての観測値を同時に用いることと、逐次的に用いることは、ベイズの定理を用いたパラメータ推定において同値となる。逐次的に得られる観測値により逐次的にパラメータを推定することをベイズ更新と呼ぶが、本研究では、更新時に、ベイズの定理の場合より尤度(観測値)の比重が大きい場合を考察の対象とした。具体的には、毎回の更新時の事後確率として、尤度と通常のベイズ事後確率の重み付き平均を考えた。そして、考え得る可能なケースに有限性を仮定して、観測値が逐次的に無限に得られる時に、ベイズ更新の場合の Doob の一致性に当たる性質が得られる(すなわち、パラメータの推定値の分布が真の値に集中して行く)ための条件を調べた。確率的に起こりにくい観測値が得られた場合、逐次パラメータ推定は一時的に損なわれるが、本研究は、そのような現象を理解するための一考察である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、ベイズの定理が主要なツールとなる。これに関連して、項目 5 の研究を行った。この知見を本研究の課題である逆問題に適用することは、未達成である。項目 5 の研究に続き、機械学習/人工知能の援用ができないか考察中である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究においては、ベイズの定理における尤度の計算量を削減することが主題である。Conrad たちの研究と同様、できるだけ一般的な状況で尤度を近似する方法を考案することが、ひとつの目的となる。Conrad たちの方法は、動的に計算量削減をするが、同時に過去の観測結果を援用して計算量削減を行うことが考えられる。これを行うために, 機械学習/人工知能を援用する方法の考察を続ける予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)