通信環境不利地域を想定した森林エリアネットワークにおける能動的遠隔制御技術の確立
Project/Area Number |
22K12012
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60060:Information network-related
|
Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
塚田 晃司 和歌山大学, システム工学部, 教授 (80372671)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 敦司 和歌山大学, システム工学部, 教授 (90283960)
湯崎 真梨子 和歌山大学, 食農総合研究教育センター, 客員教授 (50516854)
中村 誠宏 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (80545624)
揚妻 直樹 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (60285690)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 森林エリアネットワーク / 通信環境不利地域 / 情報通信基盤 / 能動的遠隔制御 / センサネットワーク / アクチュエータネットワーク / 条件不利地域 / 中山間地域 |
Outline of Research at the Start |
日本は山林周辺に多数の集落が存在し,高齢・過疎化,自然災害など多くの地域課題を抱えている.これらの課題解決に情報通信技術を活用する事例は多いが,通信・電力インフラが脆弱なため有効活用することが難しい. 山間集落やその周辺の森林地などで利用可能な地域情報通信インフラを森林エリアネットワークと定義し,多様な環境下での長期運用試験により実用化の課題を明確化してきた. これまでに明らかになった通信インフラ,電力インフラ,ネットワーク運用の課題に加え,応用サービス実装の課題に取り組む.森林エリアを受動的観測対象とあわせて,能動的操作対象にするための技術課題を明確化し,実用化技術の確立を目指す.
|
Outline of Annual Research Achievements |
無線センサネットワークやIoT(Internet of Things)などの情報通信インフラや応用サービスに関する研究が活発に行われているが,観測対象に設置した多数のセンサからの情報を受動的に収集するための情報通信基盤としての位置づけである.無線センサネットワークでは,リアルタイムにデータを収集できなくとも,多少の遅延を許容してデータの損失を抑えて収集することに重点が置かれている. 一方で,ネットワークに接続された対象を能動的に操作するアクチュエータネットワークがある.工場など製造現場における工作機械のネットワーク制御分野で広く利用されている.工作機械の制御にはリアルタイム性が要求されるため,高速,低遅延,低損失な通信品質が保証された比較的小規模なネットワークの利用を想定している. 森林地域のような通信・電力インフラが整っていない条件不利地域においても,設置した各種機器を制御するアクチュエータネットワークのニーズは存在する.森林地域の通信環境は,都市部,郊外と比べて非常に厳しく,また多様である.森林地域のような通信品質の保証が困難,かつ,広域な情報通信インフラを前提としたアクチュエータネットワークの技術課題について,実証フィールドでの運用試験を通じて明確化し,実用化技術を確立する. 2022年度は,新型コロナウィルス感染症の影響で国内移動が困難な時期があり,和歌山県,北海道に設置した実証フィールへ計画通りに出向くことがかなわなかった.そのような状況下でコロナ前までの測定結果などを用いて,以下を実施した. (1)森林エリアでの利用を想定しているセンサネットワークにおける通信機能の停止によるデータ損失の回避などを目的とした通信手法の検討と,シミュレーション評価を行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(1)2022年度に計画していた,北海道大学和歌山研究林,苫小牧研究林で通信特性,発電特性を運用試験による検証と,通信環境,電源環境を考慮した情報伝達システムの開発について,センサネットワークにおける通信機能の停止によるデータ損失の回避などを目的とした通信手法の検討と評価の成果を学会(情報処理学会第85回全国大会)で発表した. (2)当初計画していた,森林エリアネットワークにおける能動的操作を可能とするアーキテクチャ,プロトコルを和歌山大学キャンパス内において,森林エリアネットワークを模した環境で実機検証については,2021年度に学会(情報処理学会第84回全国大会)で発表した方式をもとに発展させる予定であったが,実機検証にまでは至らなかった. (3)当初計画では,実証フィールドとして和歌山県,北海道の2か所の森林で実験する計画だったが,新型コロナウィルスの影響で,現地訪問がかなわなかった.
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度は新型コロナウィルスの影響も解消されるので,2022年度の遅れを挽回するべく,以下に取り組む. (1)森林エリアネットワークにおける能動的操作を可能とするアーキテクチャ,プロトコルの検討とシミュレーション評価をおこなう.また,和歌山大学キャンパス内,および,北海道大学和歌山研究林,苫小牧研究林において,能動的操作を可能とするプロトコルの実機検証を行う. (2)前年度から継続して,北海道大学和歌山研究林,苫小牧研究林で通信特性,発電特性を運用試験により検証し,通信環境,電源環境を考慮した情報伝達システムの改善をすすめる.
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)