協調的なファジィクラスタリングと説明可能AIに関する研究
Project/Area Number |
22K12198
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 61040:Soft computing-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
本多 克宏 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 教授 (80332964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生方 誠希 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 准教授 (10755698)
野津 亮 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 教授 (40405345)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 協調的データ解析 / ファジィクラスタリング / 説明可能なAI / マルチビューデータ分析 / マルチソースデータ分析 / ソフトコンピューティング / データマイニング |
Outline of Research at the Start |
本研究課題では,ヒトの知恵の説明力が高いファジィシステムを組織の垣根を越えて共同活用する場面に主眼を置き,「マルチビュー・マルチソース観測データの活用」の課題のもと,効率的にノイズの影響を排した高精度協調システムの開発に取り組む.ノイズファジィクラスタリングとモデリング手法の融合アプローチを情報推薦や大気汚染物質発生源予測へ活用するほか,次世代の説明可能なAIとして有望なデータ駆動型ファジィシステムの前件部特徴量を協調的に算出する機構での活用を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,多モード・多ソースのデータ分析に基づくデータ構造表現の開発と,説明性の高いAIへの組み込みに主眼を置き,協調的ファジィシステムにおけるプライバシー保護演算の導入やファジィIf-Thenルールベースの可用性の向上を目的としている.第2年度は主に理論的側面からの展開を進めつつ応用的側面も指向して,以下の成果を上げた. (1) ニューロ学習モデルの一種であるANFISの高度化として,ファジィIf-Thenルールの説明性能を向上させるべく,前件部メンバシップの算出におけるデータ分布の超楕円性や欠測値を含んだ不完全性の処理モデルを開発した.データ分布の多様性や不完全性の処理による予測性の向上を確認した.ANFISの活用分野を広げる展開となっており,これらの成果について,2件の国際会議発表と2件の国内学会発表を行った. (2) マルチビュー・マルチソースデータ解析における安心・安全なデータ活用を目標に,局所的なファジィ主成分分析における連合学習モデルを開発し,プライバシー保護機構を導入しながら単一視点での分析よりも高度化された構造表現が可能となることを示した.従来は活用できていなかったデータの可能性を広める展開であり,これらの成果について,1件の国際会議発表と1件の国内学会発表を行った. (3) (1)や(2)で開発した理論モデルを実データへ適用する際のモデル改良を視野に入れて,マルチエージェントによる協調的な強化学習モデル考案し,1件の国内学会発表を行ったほか,2024年度に開催されるIEEE国際会議における1件の発表の採択に至った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
主に理論的側面からの展開を進めつつ応用的側面も指向した第2年度としては,当初の研究の目的をおおむね達成する成果を得た.以下に,個別の課題における達成状況を述べる. (1) 説明可能性の高いAIの前件部構築にかかる課題では,ANFISの前件部メンバシップ関数の推定における改良型の楕円体クラスタリングの活用により,データ分布が超楕円体状であってもANFISのモデル化が可能となるアプローチを確立した.これらの成果は,当初の目的である実応用を指向したデータ駆動型ファジィシステムの実現可能性を高めたものであり,想定した目標をおおむね達成するものであった. (2) マルチビュー・マルチソースデータ分析にかかる課題では,教師データがクラス情報にノイズを含む場合でもモデル化が可能な学習機構を提案するとともに,楕円体状クラスタリングにおける連合学習モデルを確立した.協調的ファジィシステムにおけるプライバシー保護演算の導入への道筋をつける成果であり,想定した目標をおおむね達成するものであった. (3) その他の展開としては,協調的なマルチエージェント強化学習におけるスイッチング分析モデルを提案し,その有効性を示すことができており,実世界の多様な機械学習への展開も期待されることから,目標とするレベルをおおむね達した成果が得られたといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の想定通り,第3年度も第2年度に引き続いて,理論的・応用的側面の両面について展開を図る.理論的側面については,第2年度に開発した楕円体クラスタリングにおける連合学習モデルを改良型のANFISに融合することにより,プライバシー保護に配慮した高精度ニューロファジィ学習機の開発を目指す. 一方,応用的側面については,コンテンツ評価データや環境汚染物質データの分析への適用を視野に入れ,実証実験を計画している.3モード共クラスタリングからの発展により付加的情報を活用した協調的ファジィシステムの新たなモデルを構築し,実用性の検証に適した応用展開を試みる. そのほか,開発した分析モデルを組み込んだアプリ開発などへの拡張も視野に入れた展開を目指す.
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)