養育中枢で発現するカルシトニン受容体は出産に伴う”仔の価値”の上昇に関与するか
Project/Area Number |
22K12236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 61060:Kansei informatics-related
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
根本 千尋 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 研究員 (10647506)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 養育行動 / カルシトニン受容体 / 摂食行動 |
Outline of Research at the Start |
申請者らは、高リスク環境下で仔を助ける行動は母マウスに特有であり、MPOAのCalcrが必要であることを明らかにした。加えて、母マウスは食欲亢進状態であるにも関わらず、同状況下では養育を摂食に優先させることを予備実験で見出しつつある。 Calcrの脳内リガンドは摂食抑制機能を持ち、Calcr神経細胞は摂食制御に関わる脳部位と密な双方向性神経連絡を持つことから、この行動選択にCalcrが関与することが考えられる。 本申請では、①行動試験 ②投射先の神経細胞の種別の特定 ③投射部位特異的なCalcr神経細胞の神経伝達阻害等により、仔の世話の価値の上昇に必要な神経メカニズムを明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
親は時として仔を生かすための行動と、自身の身の安全や欲求とを天秤にかけた行動選択を迫られる。申請者らは、高リスク環境下で仔を助ける行動は母親に特有であり、この養育意欲上昇・維持に養育行動中枢である内側視索前野MPOAのカルシトニン受容体(Calcr)が必要であることを明らかにした。加えて、母マウスは授乳のため食欲が亢進しているにも関わらず、仔が危機にさらされているでは養育を摂食に優先させることが予備実験で観察された。Calcrの脳内リガンドであるアミリンは摂食抑制機能を持つ分子で、Calcr神経細胞は摂食制御に関わる脳部位と密な双方向性神経連絡を持つことから、この競合する行動の選択にCalcrが関与することが考えられる。 そこで本年度は、①これまでCalcrのノックダウンにはshRNAを用いていたが、より効率の良いCalcrノックダウン法を検討するために、CalcrコンディショナルKOマウス(Calcr CKOマウス)+Nestin-Cre Tg二重変異マウスを作成し、行動解析と組織学的解析を行なったが、shRNAを用いた場合に比べ有意なMPOAでのCalcrニューロンの減少、高リスク環境下での養育行動の違いは見られなかった。一方で、AmygdalaにおけるCalcrの発現はほぼ完全に抑制できていた。引き続き、より特異的かつ効率の良いノックダウンの手法を検討・遂行中である。② 母マウスにおける仔の価値の上昇には、妊娠、出産によりMPOAで上昇するCalcr +GAD67共発現ニューロンが関与が考えられた。Calcr陽性GABA軸ニューロン特異的な遠心性投射解析を行うため新たな手法を導入、遂行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究室の移転に伴い、実験が十分にできない時期があり、移転先での環境整備に時間を要するため研究の進捗はやや遅れている。また、移転先では高架式十字迷路の設備がないことから、新たな高リスク下での養育行動試験法を確立する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
移転先に高架式十字迷路がないことから、高リスク環境下での養育行動を観察するための新たな実験法の確立を行う必要があるが、オープンフィールド試験用の設備を用いた実験を計画しており、その導入に必要な設備と器具の作成については目処がつきつつある。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)