Project/Area Number |
22K12241
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
城田 松之 東北大学, 医学系研究科, 講師 (00549462)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | タンパク質構造 / ゲノムバリアント / 制御領域 / 遺伝子発現 / スプライシング |
Outline of Research at the Start |
個人がもつゲノム配列の違いは身体的特徴や疾患へのかかりやすさなどさまざまな表現型の違いを生み出すもととなっている。遺伝子の発現やmRNAのスプライシングなどに関与するいわゆる制御領域のゲノム配列変化はタンパク質配列変化を伴うものに比べて解析が難しかった。本研究では制御領域のゲノム変化をタンパク質とDNA・RNAとの複合体構造をもとにその影響を評価する手法を開発する。これによって制御領域変化が表現型に与える影響を理解し、ゲノム配列の違いが表現型の違いを生み出す分子レベルでのメカニズムを予測・検証することを可能とすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度にはゲノムバリアントの解釈をさらに高精度化するためにヒトプロテオーム全体についてAlphaFold DBの予測構造をもとに低分子リガンドおよびタンパク質複合体の情報を補ったデータベースの情報を利用できるように手法を改良した。低分子リガンドはAlphaFillデータベースより、PDBのホモログ構造から移植されたリガンド情報を利用した。タンパク質複合体はFoldDockデータベースにおいて、Yeast-2-hybrid法やアフィニティー精製マススペクトロメトリにより決定されたタンパク質間相互作用を網羅的に予測したものを用いた。それぞれのデータについて、AlphaFillはホモログとの配列一致度および局所のRMSD、FoldDockは予測される複合体精度や残基精度で精度の管理を行った。これらの複合体モデルはリガンド結合部位やタンパク質相互作用部位に存在する疾患バリアンとなどを抽出する上で有用であることを確認し、これにより、ミスセンスバリアントの構造特徴についての情報量を増加させることができた。これらの予測構造をもとにした構造特徴は全ゲノムのバリアントに対して計算済みであり、バリアントへのアノテーションとして一般的なVEPなどのツールで利用可能である。なお、AlphaFillにはDNA・RNAとの結合構造が存在しないため、DNA・RNA結合部位の評価においてはPDB構造やPDB構造との相同性を考慮した相互作用予測手法と合わせて評価を行っている。これらの手法は日本人のゲノムバリアントの立体構造を用いた評価において活用し、遺伝型・表現型の関連についての分子機構の改名のための情報として利用可能なように提供している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度に目的としていたDNA・RNAとタンパク質の結合構造の立体構造を用いた評価手法の改善を行うことができたため。また、アノテーション手法をVEP、ANNOVARなどのフォーマットとして、一般的なアノテーションとして利用できる形式にする点も進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで蓄積した情報を全ゲノムシークエンスからの疾患バリアントの推定や、ゲノムワイド関連解析(GWAS)や発現量量的形質座位(eQTL)の生物学的解釈に活用するために、制御領域のゲノムバリアントについて、実験構造及び予測構造をもとに、DNA・RNA結合タンパク質から結合される残基とその結合相手・結合形式などをゲノム全体にアノテーションできる手法を構築する。これらは既存のアノテーションツールであるANNOVARやVEPなどで用いられるようにすることを目指している。このために、AlphaFoldDBの予測タンパク質構造についてもDNA・RNA結合構造の推定を行い、制御領域のバリアント解釈に利用できるデータを作成する。
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