アメリカ合衆国ハワイ州モロカイ島における地域資源管理と環境ガバナンスに関する研究
Project/Area Number |
22K12543
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安田 章人 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (40570370)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 野生鳥獣問題 / ハワイ / アクシスジカ / 先住民 / 資源管理 / 地域資源 / スポーツハンティング / 淡水 / 漁業資源 |
Outline of Research at the Start |
アメリカ合衆国・ハワイ州・モロカイ島では、陸上資源(アクシスジカ)、海洋資源(沿岸の魚介類)、水資源(島内の淡水)の利用と管理をめぐって、島内外のステイクホルダー(狩猟者、漁業者、農業者、観光事業者、行政関係者)の間で大きな問題が起きている。本研究は、同島における様々な資源をめぐる社会動態を、① 環境ガバナンスと資源管理、先住民に関する理論的研究、② フィールドワーク、③ 地域社会への研究成果の還元と応答の3つによって分析する。それによって、地域社会と資源管理に対する考察をおこない、環境ガバナンスに関する学術的貢献と持続可能な社会の創造に資する研究成果を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、陸上資源(アクシスジカ)、海洋資源(沿岸の魚介類)、水資源(島内の淡水)の利用と管理をめぐって、島内外のステイクホルダー(狩猟者、漁業者、農業者、観光事業者、行政関係者)の間で大きな問題が起きているアメリカ合衆国・ハワイ州・モロカイ島をフィールドとし、島における自然資源をめぐる社会動態を実証的に分析し、地域社会と資源管理に対する考察をおこない、環境ガバナンスに関する学術的貢献と持続可能な社会の創造に資する研究成果を目指している。 2年目にあたる令和5年度は、夏季に約1か月にわたって、調査目的に沿った聞き取り調査をメインとしたフィールドワークをおこなった。その結果、大きな出来事として、住民による反対デモ行進がおこなわれていた。これは、島の西部の広大な私有地において、島外の事業者が狩猟ビジネスをおこない、結果としてビーチへのアクセスを禁止する形になっていることに対するものであった。ハワイでは公共のビーチへのアクセスは禁止してはならず、またその場所は住民が余暇を楽しんだり、貝などの水産資源を収集する場でもあった。また、同じくその西部の私有地のオーナーが、山から取水している行為が違法であると裁判で判断されたあとも、取水を続けている事実が明らかとなり、同じく大きな問題に発展する可能性が見えた。帰国後、このような資源管理をめぐるデータの整理と解析をすすめ、文献研究の成果との融合をはかっているところである。また、最終年度にあたる令和6年度のフィールドワーク(補完調査)とまとめのための計画もたてている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルスによる渡航制限が撤廃されて以降、海外でのフィールドワークに支障が出なくなったことが、まず大きい。現地での聞き取り調査もおおむね順調に進んでいる。しかし、データの整理と論考を今後十分におこなう必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度の夏季におこなうフィールドワークまでに、これまでに明らかになっている事実と論考をまとめた論文を1つ、関係学会に投稿する。査読者からのコメントを参考に、最終年度の補完調査をおこなう。そして、本研究のまとめとなる論文を投稿することを目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)