A geneological study on the conservatives and reactionary forces in Latin America: focused on Uruguay
Project/Area Number |
22K12580
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
中沢 知史 立命館大学, 言語教育センター, 嘱託講師 (20882541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 みどり 和歌山大学, 教育学部, 教授 (10304172)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
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Keywords | ラテンアメリカ / ウルグアイ / 保守・反動の思想と運動 / 右と左 / ファシズム / 民主主義 / ラテンアメリカ主義 / 政党政治 |
Outline of Research at the Start |
世界的に民主主義の危機が叫ばれるなか、ラテンアメリカ地域では進歩主義の時代が終わって保守・反動の時代に突入したのか。かかる動きは民主主義を脅かすのか。本研究では、南米南部のウルグアイ東方共和国における極右勢力の登場を事例に、同国における保守・反動の系譜を辿ってその特質を明らかにし、そしてかかる系譜が現右派政権とどのような関係があるか、明らかにする。ウルグアイ政治史における保守・反動の系譜を作ることで、長期にわたって一定のパターンが観察されると指摘する。そして、ウルグアイでは進歩と保守・反動が鋭く対立するも、多くの場合においてかかる二極化と分裂が暴力を生まず民主主義が維持されていることを示す。
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Outline of Annual Research Achievements |
初年度である2022年度は、分担者と随時打ち合わせをしつつ、既往研究をレビューし、前年度までの予備的調査で収集したデータと合わせ、6月に日本ラテンアメリカ学会で単独の口頭発表を行った。世界的な民主主義の危機やコロナ禍における分断の深化、武力衝突といったグローバルな課題が山積するなか、ラテンアメリカ地域研究がいかに現実と切り結ぶことができるかという問題意識を強く打ち出した。1930~40年代のウルグアイを扱った本発表では、実証面での裏付けに数多くの課題を抱えつつも、本研究の背景となる問いに対して好意的な反応があり、大きな励みとなった。 また、本研究は現下のラテンアメリカ地域、特にウルグアイ政治情勢の動きをフォローする作業が欠かせないことから、公開報道や欧米のインテリジェンスレポートなどを丹念に追った。収集したデータを整理して、結果をアジア経済研究所の査読付『ラテンアメリカ・レポート』(オンライン誌)に発表することができた。現右派連合政権の任期前半までを中間評価した本稿を準備する過程で、匿名の査読者からウルグアイの民主主義に関し重要な示唆を得ることができた。本稿は、ちょうど現大統領が訪日する機会と重なったこともあり、公開当初から順当にダウンロード回数が伸びている。さらに、本稿公開に合わせ、発行元のアジア経済研究所がウェビナーを主催し、他の執筆者とともに参加した。同日の記録はYoutubeで視聴可能である。 その他、京都外国語大学ラテンアメリカ研究所が主催した南北アメリカ研究者と外交実務者による討論会に参加し、研究成果をもとにウルグアイにおける右派・保守派、反動勢力の特質と現在の政治状況を分析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度である2022年度は、学会の全国大会で単独発表を行い、本研究の問題意識を開陳して地域研究者から重要な意見・コメントを得ることができた。また、もっぱら現在の政治の動きを分析した論稿を発表し、査読の過程でウルグアイの民主主義に関しさまざまな示唆を与えられたことも励みとなった。さらに、一般にも公開されるウェビナーや討論会に複数回参加したことで、成果の社会への還元にもつながった。初年度の予算枠が限られているなかで以上のごとく成果をあげることができたため、おおむね順調に進展していると自己評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目の2023年度は、2022年度と同じ予算枠であることから、同規模の研究計画を策定している。初年度の学会発表で得た示唆をもとに、同じテーマで異なる時期を扱うことを予定している。具体的には、①1910年代および②1950年代を扱う。従前に収集してきた文献を用いて、これらの時期におけるウルグアイの右派・保守派、反動の系譜を描きだす。また、現下の右派連合政権が任期後半に入っていることから、引き続き情勢を丹念にフォローし、選挙イヤーとなる2024、2025年度を見据えた論稿を発表すべく準備する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)